それって本当?クルマの「当たり前」Photo:TOYOTA

トヨタ自動車の「カローラ クロス」に日本初の機能が搭載され、SNSでは「路面にウインカーの光を投影する機能、安全性を高めて良いと思う」などと絶賛されています。開発したのは大手サプライヤーの小糸製作所です。どんな狙いがあるのでしょうか?(モータージャーナリスト/安全運転インストラクター 諸星陽一)

ウインカーに合わせて路面に光の矢印を照射

 トヨタ自動車が「カローラ クロス」の一部改良版を発売したのに合わせて、新たに採用した装置が話題です。その名も、「シグナルロードプロジェクション」。ウインカーの動きに合わせて路面に進行方向を示すシェブロンマーク(V字型のサイン)を投影する機能で、歩行者への注意喚起を行い、運転者の判断を支援するのが目的です。日本語では「路面描画灯」という言葉が当てられています。

 世界の自動車用照明機器メーカーは近年、こうした機能の開発を進めてきました。今回カローラ クロスで採用されたシグナルロードプロジェクションは、日本の小糸製作所が開発したものです。

日本初シグナルロードプロジェクション搭載ヘッドランプ、シグナルロードプロジェクション作動イメージ、ユースケース:見通しの悪い交差点
小糸製作所のプレスリリースから抜粋 拡大画像表示

 小糸製作所は、2023年のジャパンモビリティショーに「ターン路面描画」という名称で同様の機構を展示しました。そして来場者に「路面描画灯は安心・安全につながると思いますか?」とアンケート調査を行ったところ、544人中、「非常にそう思う」と答えた方が444人(81.6%)、「そう思う」と答えた方が91人(17%)、合わせて98.6%の人に支持されたそうです。