前回は、家計を4つのグループ(【毎月必ず「定額」を支払う費目】【毎月出ていくが、使い方次第で増えたり減ったりする費目】【毎月はかからない(場合が多い)が、数カ月に1度は発生すると思われる費目】【ごくたまに発生し、節約はできない費目】)に分類しました。そこで今回からは、そのグループごとに、出費を削減する方法を考えていきます。
NHK受信料や年金は、1年分を前納して節約!
まずは、前回の復習から。第1グループの"毎月必ず「定額」を支払う費目"は、●住居費●保険料(月払いの場合)●新聞代●NHK受信料(月払いの場合)●インターネットのプロバイダ料金●車などのローン●学校の給食代●習い事代 ……などを指しています。また、年金や健康保険などが給与天引きではない人は、それらもこのグループに含めて考えましょう。
ご存じのように、どの費目も、毎月定額の支払いになる場合がほとんど。このような出費を「固定費」と呼びますが、以前もお話ししたように、最も削減効果が高いのは、固定費の見直しです。
とはいえ、固定費は銀行やカードの自動引き落としになっている場合も多く、手続きにひと手間かかるものばかり。日々、忙しい生活をしていると、たとえば、ずっと行っていないスポーツクラブに退会の連絡をすることすら億劫になりますよね。面倒、厄介、ハードルが高い――だからこそ、第1グループの費目は、節減効果も高いのです。
この第1グループの中でも、一定以上に節減しづらいのが学校の給食費、NHKの受信料(通常は2カ月払い)、年金、健康保険料などです。
ただし、このうちNHKの受信料は、地上契約で通常2カ月払い2690円のところ、6カ月分をまとめて前納すれば約5%割引、1年分をまとめて前納すれば約7%割引になります。
また、国民年金も、1年分を口座振替で前納すれば、月払いよりも約3770円トク。現在月払いの場合、毎年2月末までに申し込みをすれば、前納に切り替えることができます。
読んでいない新聞は、とりあえずやめてみる
それ以外の第1グループの費目で、最も削りやすいのは新聞代でしょう。新聞の情報は有益だと思いますし、毎日熟読しているのであれば削る必要はないのですが、中にはあまり読んでいないのに(たとえば、ほとんど一面とテレビ欄しか見ないなど。これが案外多いんです)、習慣というだけで取っている人もいるものです。
話は逸れますが、新聞のほか、あまり読んでいないけれどとりあえず買っているマンガや、何となく支払い続けている携帯のアプリ代、つい習慣になってしょっちゅう買ってしまう嗜好品代(タバコやコンビニのお菓子など)も、もはや固定費と言っていいと思います。貯金ができない人は、たいていこのような固定費が多く、"惰性で"お金を使っている例をよく見かけます。
新聞の話に戻ります。実際「あんまり新聞、ちゃんと読めていないかも」という人は、とりあえず新聞をやめてみてください。やめて、必要なときだけ駅売りなどで買うようにしてはいかがでしょうか。すると、案外「買ってまで読みたくなかった」と気づく人は多いものですよ。
もし、後から「やっぱり毎日読みたい」と思えば、駅で買うなどしてすぐに再開できるのですから、まずやめるという行動に出てみましょう。固定費に切りこむには、まず一歩を踏み出すことが大切。最初の一歩を踏み出すことができ、成果が得られれば、ほかの固定費の見直しにも弾みがついていくものだからです。
オマケで新聞代を比較してみました。全国紙に加え、一部地方紙の価格も参考までにご紹介します(ネットで読める電子版は、宅配とセットではなく、電子版のみを購読した場合の料金です)。
●朝日新聞
宅配:朝夕刊セット3925円(一人暮らしの学生さんには2500円で購読できる学割アリ)/朝刊のみ3007円
電子版:3800円
●読売新聞
宅配:朝夕刊セット3925円/朝刊のみ3007円
●日本経済新聞
宅配:朝夕刊セット4383円/朝刊のみ3568円
電子版:4000円
●毎日新聞
宅配:朝夕刊セット3925円/朝刊のみ3007円
●産経新聞(※地域により異なる。以下は東日本の場合)
宅配:朝刊のみ2950円
電子版:420円(※毎朝5時配信で過去1カ月分の記事がまとめて読める月刊パック)
●東京新聞
宅配:朝夕刊セット3250円
※朝刊のみの価格は、販売店ごとに異なる。
●北海道新聞(※道内に住んでいる人の場合)
宅配:朝夕刊セット3925円
●中日新聞(※中部地区に住んでいる人の場合)
宅配:朝夕刊セット3925円/朝刊のみ3000円
こうして見てみると、地方紙だから安いということはなく、新聞によって価格は微妙に異なっています。新聞にもある程度カラーがあるので、好みは分かれると思いますが、産経新聞は電子版がかなり安いので、オトクかもしれません。
また、朝刊1部あたりの値段も100~160円とバラつきがあります。何気なく購読している新聞も、こうして値段を比べてみるとかなり違いがありますね。
プロバイダ料金は、目指せ2000円代!
新聞代に次いで削減を目指したいのが、ネットのプロバイダ料金です。意識していないと、5000円以上支払っている人も多いものですが、キャンペーンで割引になるプロバイダなどに乗り換えると、数千円単位で安くできることもザラ。
私が家計相談を受けた人の多くは、見直しにより、プロバイダ料金を2000円前後まで引き下げることに成功しています。一つには、前述のように、割引キャンペーン(例:プロバイダの公式サイトではなく、「価格.com」などのサイトを経由して申し込むと安くなる……など)を実施しているプロバイダに申し込む方法があります。
また、今は光ファイバー全盛の時代ですが、引っ越しなどのタイミングでADSLに替えると、光ファイバーより全体的に割安です。これは、住環境にもよるので難しいかもしれませんが、頭の片隅には置いておきましょう。
ちなみに、私は仕事でよくネットを使いますが、ネット代や携帯電話代も含めた通信費は、極力安くしたいと考えています。交際費や、たまの娯楽費にお金をかけるのは気にならないのですが、通信費が高いのはどうしてももったいないと感じてしまうからです。
こうした感覚は人それぞれで、逆に携帯はよく使うから気にならないけど、被服費はかけたくないとか、食費にはあまりお金を割きたくない……なんていう人もいるでしょう。それは各々の感覚に従って、"お金をかけるところはかける""締めるところは締める"と決めて、緩急をつけでばいいと思います。
もし、私と同じように通信費がバカらしいと感じる人は、多少通信の速度が落ちたとしても、ADSLで低料金化することを、是非検討していただきたいものです。
次回は、固定費の大物である「住居費」と「車などのローン」を中心にお話しをします。
(構成/元山夏香 イラスト/斎藤ひろこ)
※クレジットカードの専門家2人が選んだ、2023年の最強カードは?
⇒【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】
「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!
全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!
※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。 |
▼節約の第一歩はATM&振込手数料が無料のネット銀行選びから!▼ | |
---|---|
【2024年11月15日時点】 ■編集部おすすめのネット銀行はこちら! |
|||
普通預金金利 (年率、税引前) |
定期預金金利(年率、税引前) | ||
---|---|---|---|
1年 | 3年 | 5年 | |
◆SBI新生銀行 ⇒詳細ページはこちら! | |||
0.30% (※1) |
0.65% (※2) |
0.35% | 0.50% |
【SBI新生銀行のおすすめポイント】 「ステップアッププログラム」のステージが「ダイヤモンド」の場合は普通預金金利が0.30%に大幅アップ! しかも「ダイヤモンド」は、SBI証券との口座連携サービス「SBI新生コネクト」を利用するだけで簡単に到達でき、他行あて振込手数料が月10回まで無料になる特典なども受けられてお得! そのほか、新規に口座開設した人限定の「スタートアップ円定期預金」なら、3カ月もの定期預金の金利が1.20%、1年もの定期預金の金利が0.65%に大幅アップ! また、2023年10月2日からは、他行からの振込入金などで現金がもらえる「キャッシュプレゼントプログラム」もスタート。 ※1「ステップアッププログラム」でダイヤモンドの場合の金利。なお、SBI証券との口座連携サービス「SBI新生コネクト」を利用すると翌々月からダイヤモンドに到達可能。※2 新規に口座開設した人限定の「スタートアップ円定期預金」適用時の金利。 |
|||
【関連記事】 ■【SBI新生銀行の金利・手数料・メリットは?】SBI証券との口座連携「SBI新生コネクト」の利用で、普通預金金利アップ&振込手数料が月50回まで無料! ■「SBI新生コネクト」を利用すれば、SBI新生銀行の金利や手数料がお得に! SBI証券と口座を連携して、最上位「ダイヤモンド」ステージの特典を活用しよう! |
|||
◆東京スター銀行 ⇒詳細ページはこちら! | |||
0.40% (※1) |
0.60% (※2) |
0.50% (※3) |
0.105% |
【東京スター銀行のおすすめポイント】 東京スター銀行を給与(バイトやパートも含む)または年金の受取口座に指定すると、普通預金金利が「0.10%⇒0.40%」に大幅アップするのが大きなメリット! さらに、コンビニATMの出金手数料は、月8回までなら24時間365日いつでも無料なので使いやすい。また、通常の定期預金のほか、年利0.10%の「スターワン1週間円預金」など、お得な金融商品を数多くラインナップ。 ※1 次の条件のうち“いずれか1つ”を達成した場合の金利。①東京スター銀行を給与振込や年金受取の口座に指定、②東京スター銀行で合計300万円以上の資産運用商品を保有、③東京スター銀行のNISA口座で投資信託を購入。これらの条件のうち“いずれか2つ”を達成した場合は年0.30%。※2 新規に口座開設した人限定の「新規口座開設優遇プラン スターワン円定期預金」適用時の金利。※3「スターワン円定期預金プラス(インターネット限定)」適用時の金利。 |
|||
【関連記事】 ■【東京スター銀行の金利・手数料・メリットは?】「ATM手数料」や「振込手数料」がお得なネット銀行。さらに、給与振込で普通預金金利が大幅にアップ! |
|||
◆あおぞら銀行 BANK ⇒詳細ページはこちら! | |||
0.20% | 0.45% | 0.55% | 0.65% |
【あおぞら銀行 BANKのおすすめポイント】 普通預金金利は0.20%と業界トップクラスなうえに、ほかのネット銀行とは違って「証券会社の口座と連携する」や「給与の振込口座に設定する」といった条件もなく金利0.20%が適用されるのがメリット! また、コンビニATMでは出金手数料が発生してしまうが、郵便局内に設置されている「ゆうちょ銀行ATM」なら365日いつでも手数料無料なほか、一部のファミリーマートなどに設置されている「ゆうちょ銀行ATM」も平日8:45~18:00、土曜日9:00~14:00は手数料無料! |
|||
【関連記事】 ■定期預金に匹敵する“業界No.1の普通預金金利”を実現する「あおぞら銀行 BANK」に注目! 年0.2%の普通預金金利の高さを実現できる理由が取材で判明! ■【あおぞら銀行 BANKの金利・手数料・メリットは?】普通預金金利が「0.20%」と定期預金レベルでお得!ゆうちょ銀行ATMなら、週末でも出金手数料が無料に |
|||
|
|||
普通預金金利 (年率、税引前) |
定期預金金利(年率、税引前) | ||
1年 | 3年 | 5年 | |
◆ソニー銀行 ⇒詳細ページはこちら! | |||
0.15% | 0.20% | 0.30% | 0.30% |
【ソニー銀行のおすすめポイント】 外貨に強いネット銀行。Visaデビット付きキャッシュカードの「Sony Bank WALLET」なら海外事務手数料が0円なので、海外での買い物がクレジットカードよりお得! 優遇プログラム「Club S」のステージなどにより、ATM出金手数料は月4回~無制限で無料、他行あて振込手数料は最大月11回まで無料! 毎月無料で決まった金額を、他行から手数料無料で入金できる「おまかせ入金サービス」も便利。 |
|||
【関連記事】 ■【ソニー銀行の金利、手数料、メリットは?】外貨に強いネット銀行。Visaデビット搭載のSony Bank WALLETならクレジットカードよりお得に海外ショッピングが可能 ■「ソニー銀行」の顧客満足度調査の評価はなぜ高い? 手数料や金利で突出したメリットが見当たらなくてもなぜかユーザーから支持されている理由はどこだ!? |
|||
◆UI銀行 | |||
0.20% | 0.55% | 0.35% | 0.50% |
【UI銀行のおすすめポイント】 2022年に東京きらぼしフィナンシャルグループが新たに開業した銀行。1年~5年もの定期預金の金利はネット銀行の中でもトップクラスに高いほか、普通預金も口座を保有している人なら誰でも金利0.20%と高金利! また、セブン銀行ATMの出金手数料は最大で月20回まで無料、他行あて振込手数料も最大で月20回まで無料でお得! |
|||
【関連記事】 ■定期預金の金利が高い銀行ランキング[最新版]貯金をするなら、メガバンクの5倍以上も高金利でお得な銀行を選ぶのがおすすめ! ■ネット銀行おすすめ人気ランキング!【2024年版】この1年間で口座開設の申し込み数が最も多かったザイ・オンライン一番人気のネット銀行はここだ! |
|||
◆SBJ銀行 ⇒詳細ページはこちら! | |||
最大0.18% (※1) |
0.60% (※2) |
0.65% (※3) |
0.80% (※4) |
【SBJ銀行のおすすめポイント】 ほかのネット銀行と比べても、定期預金金利の高さはトップクラス! さらに、セブン-イレブン(セブン銀行)やミニストップ(イオン銀行)、ファミリーマート(E-net)のATMなら、出金手数料が最低でも月10回まで無料でお得なほか、他行あて振込手数料も最低で月5回まで無料なので、月に何回も振込をする人にもおすすめ! ※1 通常の0.02%分の利息に加えて、月内の最低残高(上限1000万円)に対して0.08%分の追加利息を受け取れる「普通預金プラス」の場合。※2「100万円上限定期預金<ミリオくん>」の場合。※3 2025年1月10日までの期間限定キャンペーン「SBJ銀行15周年記念定期預金キャンペーン」適用時の金利。※4 2025年1月10日までに「はじめての定期預金〈はじめくん〉(新規口座開設者限定)」を利用したときの金利。 |
|||
【関連記事】 ■SBJ銀行が業界No.1水準の“定期預金金利”や“手数料の安さ”を維持できる理由とは?「外資系の銀行に預金しても大丈夫?」という疑問や不安をSBJ銀行に直撃! ■【SBJ銀行の金利・手数料・メリットは?】定期預金がお得で、魅力的な商品も多い外資系銀行。ATM手数料や他行あて振込手数料の安さもメリット! |
|||
普通預金金利 (年率、税引前) |
定期預金金利(年率、税引前) | ||
1年 | 3年 | 5年 | |
◆イオン銀行(イオンカードセレクト保有者) ⇒詳細ページはこちら! | |||
0.13% (「イオン銀行Myステージ」の 「ゴールドステージ」の場合) |
0.30% | 0.30% | 0.55% |
【イオン銀行のおすすめポイント】 「イオン銀行Myステージ」で「ゴールドステージ」になれば、普通預金金利が0.13%に! しかも「イオンカードセレクト」で年間50万円以上を利用するなど、一定の条件を達成すると入手できる年会費無料のゴールドカード「イオンゴールドカードセレクト」を保有すれば、無条件で「ゴールドステージ」に到達できる特典が2024年3月にスタート。「ゴールドステージ」になれば、イオン銀行ATMの手数料は24時間いつでも何回でも無料なのはもちろん、他行ATMの入出金手数料と他行あて振込手数料がそれぞれ月3回まで無料になってお得! |
|||
【関連記事】 ■【イオン銀行の金利・手数料・メリットは?】イオン銀行利用者は「イオンカードセレクト」が必須!普通預金金利などがアップしてさらにお得に使える! ■イオンカードを作るなら「イオンカードセレクト」が一番お得! WAONチャージでのポイント2重取り&イオン銀行で預金金利が優遇されやすくなる特典も! |
|||
◆楽天銀行 ⇒詳細ページはこちら! | |||
0.18% (※1) |
0.35% (※2) |
0.15% | 0.20% |
【楽天銀行のおすすめポイント】 「楽天証券」との口座連動サービス「マネーブリッジ」を利用すれば、普通預金金利が最大0.18%に大幅アップ! しかも、楽天証券の申し込みページから「楽天証券の口座+楽天銀行の口座」を同時に開設できるので、普通預金金利が高金利な「マネーブリッジ」の利用も簡単! また、「マネーブリッジ」を利用しても特に投資をする必要はないので、とりあえず楽天証券の口座も開設して、楽天銀行の普通預金だけ利用してもOK! ※1「楽天証券」保有者の「マネーブリッジ」適用時。300万円を超えた分の普通預金は金利0.12%の適用。※2 2025年1月31日までの期間限定キャンペーン「円定期預金 冬のボーナスキャンペーン」適用時の金利。 |
|||
【関連記事】 ■【楽天銀行の金利・手数料・メリットは?】楽天証券との口座連動により普通預金金利がアップ!振込や口座振替などで「楽天ポイント」も貯まる! ■「楽天ポイント」のお得な貯め方を解説!【2024年版】「楽天カード+楽天銀行+楽天証券」など、楽天市場のSPUでお得にポイントが貯まるサービスを活用しよう! |
|||
|
|||
※ 100万円を預けた場合の2024年11月15日時点の金利(年率、税引前)。金利は税引き前の年利率であり、利息には20.315%(国税15.315%〈復興特別所得税含む〉+地方税5%)の税金がかかります。また、最新の金利は各銀行の公式サイトをご確認ください。 |