総予測2024#11Photo by Masato Kato

中国経済が正念場を迎えている。二桁成長が当たり前だった時代はとうに終わり、今や低成長やデフレに陥るリスクもささやかれている。果たして24年はどの道を進むのか。特集『総予測2024』の本稿では、「失われた10年」への突入も指摘される中国経済の行く末を専門家2人が討論する。本稿は前編、後編の前編。(聞き手/ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)

ハードルが低かった「5%目標」
2024年に改善はあるか?

――政府が掲げた2023年の5%成長目標の見込みと、24年の中国経済をどのように見通していますか。

齋藤尚登(大和総研経済調査部長) 23年の政府目標である5%成長率達成の確度は高いと思います。ただし、そもそも22年が3%成長だったので、目標達成のハードルがとても低いです。

 いわゆる第1次コロナショックに当たる20年の成長率が2.2%、21年は反動により8.4%で、平均すると5.3%です。

 一方、22年と23年をならすと4%程度の成長にとどまります。5.3%と4%の差は大きいですよね。不動産不況で実需が減ってしまうので、なかなか戻らないと思います。構造改革によって持続的な安定成長へとかじを切るべきです。

21年までと比べ、中国の経済成長率はここ2年鈍化している。柯隆氏が「岐路に立っている」と話す中国経済はどこに向かうのか――。次ページで2人が語りつくす24年の成長率の見通しと、中国きっての経済通、李克強前首相急死がもたらす影響はいかに。