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日本を元気にする企業の条件

合言葉はダントツ!中国市場も深掘りする
コマツ“建機遠隔管理ビジネス”の凄み

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
【第4回】 2009年12月18日
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 いまコマツの坂根正弘会長は、中国市場の復活に確かな手ごたえを感じている。

 「2004年に中国が金融を引き締めたときには、建設機械がバタバタと止まってしまった。これに比べると、(08年9月の)リーマン・ショック以降は、そこまでひどくない。いま中国では機械の稼働時間が、ものすごく伸びてきているので、これは本物」。

コマツの無人ダンプ運行システム

 コマツは米キャタピラー社に次ぐ、世界第2位の建設機械メーカー。メーカーにいる坂根会長は、なぜ建設機械の稼働状況まで把握できるのか。その情報収集を支えているのが、コマツが開発したKOMTRAX(コムトラックス)という機械稼働管理システムだ。KOMTRAXに代表されるコマツのシステムは、同社の理念を実現するための強力な手段になっている。

 KOMTRAXは、建設機械にGPS(全地球測位システム)や各種センサーなどを取り付けることによって、機械の現在位置、稼働時間、稼働状況、燃料の残量、消耗品の交換時期などの情報を収集し、販売代理店や顧客に提供する。簡単にいえば、車両に取り付けたセンサーでデータを集め、ネットワークを経由して、コマツのサーバーに取り込み、顧客や代理店に提供するというシステム構成になっている。

 開発のきっかけは、雑談の中から生まれた。再び坂根会長の弁。「私は日本とアメリカでサービス部長をやっていたんだけれども、建設機械というのは大地とケンカしているようなものだから、理由の分からないトラブルがしょっちゅう起こる。それで代理店には機械を見に来てくれという電話が、頻繁にかかってくるんだけれども、機械がどこにあるから始まって、エンジンの具合はどうかなど、“問診”にものすごい時間がかかる。

 社長になる前のことだが、たまたま経営企画室で雑談していたら、いまはIT技術というのが進歩してきて、いろいろなことが分かる。GPSを使えば、機械の場所が分かる、センサーを付ければ、何でも分かりますよ、と言うんです。それで開発することになった」。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

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