遊びに来た友人がなかなか帰らないとき、感じのいい人は「そろそろ帰って」の代わりに何と声をかける?
それを語るのは、「感じのいい人」に生まれ変われるとっておきのコツを紹介する書籍『気づかいの壁』の著者・川原礼子さんです。職場で困っている人を見かけても、「おせっかいだったらどうしよう…」と躊躇したり、「たぶん大丈夫だろう…!」と自分に言い訳したり……。気づかいをするときには、つい「心の壁」が現れてしまい、なかなか一歩が踏み出せないことが、あなたにもあるのではないでしょうか? この連載では、「顧客ロイヤルティ」をベースに、ビジネスセミナーへの登壇やコミュニケーションスキルの研修講師を通して、全国200社・2万人以上のビジネスパーソンに向けて教えてきたノウハウを、さらにわかりやすくお伝えします。本稿では、本書には入りきらなかった「気づかいのコツ」について紹介しましょう。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
なかなか帰らないとき、どう声をかける?
「遊びに来た友人がなかなか帰らないとき、どう声をかければいいか」と、悩んだことはありませんか?
せっかく来てくれた友人だからこそ、相手を傷つけずに楽しい時間を終わらせたいですよね。
たとえば、よく遊びに来る友人なら、今日も長くなりそうだと思った時点で、
「今日は21時まではOKだから、それまではゆっくりしていってね」
と伝える方法があります。
または、日にちが決まった時点で、やり取りするツールに「〇時~〇時まで」という具体的な時間も示しておくと、相手も帰るタイミングを意識しやすくなります。
それでも長居している場合には、こんな方法も試してみてはいかがでしょうか。
次の約束を提案しよう
まず、「そろそろ片づけ始めようかな」と、終わりを匂わせます。
自然に後片づけの動きを見せることで、友人も「そろそろかな」と感じ取るはずです。
また、「今日は楽しかったね! また集まろう!」と、次の約束を提案するのも感じのいい伝え方です。
こうすることで、楽しい時間を締めくくりつつ、次の機会に向けて前向きな終わることができます。
ただ、私は、こうした場面では、あまり考えすぎないことも大事だと思います。
気をつかいすぎて遠回しに伝えると、かえって相手に気をつかわせてしまうこともありますよね。
お互いに心地よい時間を共有できたら、後は「今日は本当にありがとう! また来てね!」と感謝を伝えるだけで、じゅうぶんに感じよく、お開きにできると思います。
(本記事は、『気づかいの壁』の著者・川原礼子氏が特別に書き下ろしたものです。)
株式会社シーストーリーズ 代表取締役
元・株式会社リクルートCS推進室教育チームリーダー
高校卒業後、カリフォルニア州College of Marinに留学。その後、米国で永住権を取得し、カリフォルニア州バークレー・コンコードで寿司店の女将を8年経験。
2005年、株式会社リクルート入社。CS推進室でクレーム対応を中心に電話・メール対応、責任者対応を経験後、教育チームリーダーを歴任。年間100回を超える社員研修および取引先向けの研修・セミナー登壇を経験後独立。株式会社シーストーリーズ(C-Stories)を設立し、クチコミとご紹介だけで情報サービス会社・旅行会社などと年間契約を結ぶほか、食品会社・教育サービス会社・IT企業・旅館など、多業種にわたるリピーター企業を中心に“関係性構築”を目的とした顧客コミュニケーション指導およびリーダー・社内トレーナーの育成に従事。コンサルタント・講師として活動中。『気づかいの壁』(ダイヤモンド社)が初の著書となる。