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献魂逸滴 極上の日本酒を求めて

鳳凰美田(ほうおうびでん)――新世代栃木酒の牽引役は全国区の人気&実力銘柄

柳 紀久夫
【第6回】 2010年5月14日
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 栃木には今、勢いがある。

 それって、華厳の滝? 宇都宮餃子? U字工事? ごめんねごめんねー……って、いやいや、そうではない。

 先月21日に行われたイベント「下野杜氏(しもつけとうじ) 新酒発表2010」に参加して、“新世代栃木の酒”のポテンシャルの高さをまざまざと見せつけられた。

一般の部では500人近い日本酒ファンで賑わった「下野杜氏 新酒発表2010」

 一般的には酒どころとしてのイメージが希薄な栃木県だが、侮ることなかれ。ここ数年で世代交代した複数の若手蔵元が頭角を現し、互いに切磋琢磨することで飛躍的に酒質を向上させ、日本酒通のあいだではちょっとしたブームを引き起こしているのだ。

 現在、栃木県内には36の蔵が稼動しているが、そのなかから26蔵が出展。

 かつての地酒ブームを支えた「四季桜」をはじめ、銘酒居酒屋ではなじみのある「開華」「天鷹」「東力士」の古参組に加え、「松の寿」「姿」「仙禽(せんきん)」「大那(だいな)」「辻善兵衛」「愛乃澤」「富美川(とみかわ)」「旭興(きょっこう)」「澤姫」など注目銘柄が一同に揃った(ちなみに「松の寿」と「姿」は本コラムの利き酒バトルでも登場し、いずれも好評価を得ている)。

 なかでも、酒を求めて客が殺到しブースがひときわ賑わっていたのが、いまや全国区の人気と実力を誇る「鳳凰美田」だった。

廃業寸前の蔵を立て直した
5代目蔵元の慧眼と妻の功

 「鳳凰美田」を醸造する小林酒造は1872(明治5)年に創業。酒名は、蔵が日光連山の豊富な伏流水に恵まれた美田(みた)村という良質な米の産地にあったことから命名されたという。

 酒造りの総指揮を掌るのは5代目・小林正樹専務。東京農大を卒業後、国税庁醸造試験場(北区滝野川にあったが、後に独立行政法人となり96年に東広島市に移転)で2年間の研修を経て90年に蔵へ戻る。

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柳 紀久夫

1956年、東京・神田に生まれる。元「週刊ダイヤモンド」編集委員。大学在学中に日本酒に開眼。以来、酒屋放浪では飽き足らず、日本酒を媒介にしたネットワーク作りや日本酒イベントの発起、取材に便乗しての全国地酒探訪に注力。週末はひたすら極上の日本酒を求めて各地の酒販店・酒蔵を巡る。


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