新入社員の基本給が大幅アップといった明るいニュースの一方で、中堅社員の給料は据え置き、物価高も続くなど、将来に不安を感じている層も多いのではないでしょうか。定年後の備えに副業や起業を考える人もいるでしょう。和田秀樹さん著『60歳からの仕事の壁 10年後も食える人、1年後すら危ない人』(青春出版社)から、充実した人生を送るためのヒントをご紹介します。
失敗する人ほど、理論や個性を重視する
「起業したいけど、いいアイデアが浮かびません」
と嘆く人たちがいます。彼らに共通しているのは、ビジネスアイデアの“オリジナリティ”にこだわりすぎていることでしょう。
先日、私はとある著名人のホームパーティに呼ばれました。その席には誰でも知っている政治家や有名女優、ミュージシャンが来ていて、最初は何を話していいかわからず、戸惑いました。
すると、なんと彼らは私にフロイトの話を振ってきたのです。
一見、心理学と無縁に見える人々だったのでビックリしましたが、じつはここにこそ、彼らが成功した秘密があります。お金持ちほど人一倍、勉強しているのです。
勉強と聞くと拒否反応を示す人もいますが、ビジネスや仕事、お金儲けで結果を出すために必要な努力と考えればいいと思います。
とはいえ、「難しい経済学を身につけろ」といった意味ではありません。
どんな時代でも、お金持ちが学んでいる確実な方法は「成功者のマネ」です。
考えるな! 成功者のマネをしろ
成功者は他人のマネをしないと思い込んでいる人もいるかもしれません。たしかに、オリジナリティにあふれた発想やヒラメキで、チャンスをものにしてきた人たちもいます。
でも、それはほんのひと握りです。多くのお金持ちは成功するために、どの手段がベストか幅広く考え、その結果、「マネしたほうが儲かる」とか、「成功の確率が高い」と判断したら迷わずマネしているのです。