面接官を務める女性写真はイメージです Photo:PIXTA

この採用候補者、即戦力!――本当にそうだろうか。しかし、中には実績を誇張し、話を“盛る”人も少なくないことは容易に想像できる。もっともらしい話をする候補者は、実力者なのか、それとも偽物なのか。採用のプロは、候補者のウソをいとも簡単に見抜くことができるという。採用のミスマッチを生まないための“魔法の質問”は、知っていれば誰でも真似できる簡単なものだった。(クライス・アンド・カンパニー代表取締役 丸山貴宏)

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「この人、話を盛っているな……」
面接官が本物と偽物を見抜く瞬間

「私が主導した施策が大当たりして、チームの売り上げが前年比で大幅に伸びました」

「プロジェクトマネージャーとして全体を統括し、新規サービスの立ち上げに成功しました」

 中途採用の面接ではこのように、「この応募者、採用したら活躍してくれそうだ」と思わせる人材が少なからずやってきます。しかし、残念ながらその話が本当に信用できるとは限りません。

「それは凄いですね! どうしてそんな施策を思いついたんですか?」
「いつから、どのくらいの予算で、何人で取り組んだんですか?」
「そうした取り組みを行うとこんな課題が発生すると予想されますが、どうやってクリアしましたか?」

 こちらが興味を持つと、途端に会話に窮してしまうことが珍しくないのです。

 まったくの嘘ではなく、あくまで話を脚色しているということです。実際にはチームに所属していたのは間違いないが、施策を主導したのは別の人だったり、プロジェクトマネージャーの補佐だったりと全体のごく一部を任されていただけだったということはよくある話です。