勃起が正常に起こらなくなる病気、ED(勃起障害)。これはペニスだけの問題ではない。実は、重大な生活習慣病の予兆なのである。不安を抱える男性諸氏に、その病理と予防法をお伝えしよう。
勃起はリラックスしているときに、体を回復させる“副交感神経”が活性化して血管が緩み、血液がペニスに入ることで生じる。
ED(勃起障害)の人はそれができない状態だ。まったく勃起しない状態をEDだと考えている人は少なくないが、「少し勃起が弱い」「持久力が落ちている」という状態もEDの初期症状である。
絶えずストレスがある状態が続くと副交感神経が活性化せず、EDが起こりやすい。
現代は、30年前に比べて仕事量が格段に増えている。パソコンの普及で、自宅でも仕事ができるようになり、仕事と家庭のオン・オフも少なくなった。だからこそ、40歳以上になったら積極的にストレスをためないように意識しなければならない。
副交感神経を活性化するためにいちばんいいのは運動だが、カラオケ、座禅、太極拳、鍼、灸、マッサージなどもいい。
男性ホルモンは勃起と関係しているNO(一酸化窒素)の産生を助けるとされており、またこれが減るとEDになりやすい。
ストレスが多く緊張が続くと男性ホルモンは減ってくる。
運動したり、男性同士で遊ぶことで男性ホルモンが増える。仕事以外の趣味があると非常にいい。
40~50代で“朝立ち”が週に1回もないなら結構危険な状態だ。それはペニスに限った話ではない。全身の健康の話だ。