関口絢子さんのポートレート写真料理研究家・管理栄養士の関口絢子さん Photo by Wataru Mukai

クリスマスに忘年会……年の瀬が迫るこの時期は、ついつい食べすぎたり、飲みすぎたりすることが増えてしまう人が多いのではないだろうか。ビジネスパーソンが体の不調を未然に防ぐことに役立つ「予防メシ」を紹介する連載。第5回のテーマは「暴飲・暴食後のケア」。食材とレシピを教えてくれるのは、YouTubeチャンネル登録者数61万人を誇る料理研究家で管理栄養士の関口絢子さん。(取材・構成/ダイヤモンド・ライフ編集部)

体調不良を予防して、仕事と私生活の土台をつくる「食材・レシピ」をご紹介する連載「予防メシ」連載をフォローすると新着記事がメールで届くので、読み逃しがなくなります。

年末年始の暴飲暴食をリセットする
“今が旬のすごい野菜”とは

 クリスマスに忘年会……年末年始は飲んだり食べたりする機会が最も多くなるこの時期です。気持ちも解放されてついつい拍車がかかってしまいますね。

 年末太り、正月太りは後でダイエットをすればいい……もしそう考えている人がいるなら、ここで知っておいてほしい大切なことがあります。食べ過ぎや飲み過ぎには、体重の増加だけでは済まされない体への弊害があります。

 暴飲暴食が体にどんな悪影響を及ぼすのかについて解説します。ぜひ、ここに書いたことを念頭に置いて、今年の年末年始は健康的にお楽しみください。

 まずは「飲みすぎ」について解説していきます。

 飲酒の害は、個人によって体内の分解酵素の働きの強弱などによって異なります。また、肝臓が1時間で分解できるアルコール量の上限は決まっており、日本人の多くは10g以下や0.1×体重(kg)と言われています。

 過度な飲酒が続くことで、肝障害、膵炎や糖尿病、心疾患、高血圧、胃腸障害、がんなど体の問題が起こりやすくなるだけでなく、睡眠障害やうつ病といったこころの問題を招くおそれもあります(厚生労働省「e-ヘルスネット」)。

 次に「食べすぎ」の弊害について解説します。

 胃がフル回転して食べ物を消化しようとするため、胃痛や胸やけ、胃もたれなどの症状を引き起こすことがあります。さらに脂質や糖分をとりすぎると、血糖値やコレステロールが上昇し、動脈硬化や脳卒中、糖尿病などの病気のリスクが高まります。

 食べすぎによって胃腸が休まらないと、睡眠の質が低下することにもつながります。