2009.10.9 「落ちてくるナイフは掴むな、落ちたナイフを拾え!」破綻会社スポンサーこそ、リスクの少ないM&A 「企業の破綻」と聞くと悪い印象を抱きがちだ。しかしそれは大いなる誤解である。実際には法的な破綻処理手続きによって再生への見通しがつき、法的破綻後の会社や事業は買収先として「有望」な場合も少なくない。
2009.9.25 アイフルが事業再生ADRを申請!信頼性と事業価値維持を確保する再建手法「第3の道」 アイフルが「事業再生ADR」を申請し、受理された。法的整理でも完全な私的整理でもない「第3の道」であるこの手法を利用する企業は増えている。今回は、その仕組みや手続き・メリットについて説明していこう。
2009.9.11 明治安田生命「パワハラ」問題会社には、快適な職場を形成する義務が 企業内で潜在的に存在している「パワハラ」だが、その性質上認定されにくいのが問題となっている。しかし最近、複数の訴えであったり、会社の対応が余りにも杜撰だった場合には、認定されるケースも出てきている。
2009.8.28 ローソン・マツキヨ強者連合は飽和・寡占化する市場を生き残れるのか? ローソンとマツモトキヨシの業務提携は、小売りの業態を超えた強力提携として注目を浴びている。しかしこの提携は、飽和・寡占化する市場の中で生き残るために、必要不可欠で、理にかなった連合だといえる。
2009.8.7 日立の上場子会社の完全子会社化から見える“親子上場”の弊害 日立が上場子会社5社を完全子会社化する。それに辺り、これまで維持されてきた“親子上場”の関係は解消されることになる。この“親子上場”は親子会社の利益相反を生むなど弊害が多い。今回はその問題点に迫ろう。
2009.7.24 「株式持ち合い」開示義務化で見えてくる買収防衛策の副作用 金融庁は持ち合い解消のため「株式持ち合い」の開示を義務化する方針を決めた。「株式持ち合い」は買収防衛策として増加傾向にあったが、昨秋からの金融危機によって“副作用”を起こし始めたのだ。
2009.7.10 新生銀・あおぞら銀がついに合併!切り札「池田憲人社長」で地銀連携戦略の行方 かねてから経営統合が囁かれていた新生銀行(以下、新生銀)とあおぞら銀行(以下、あおぞら銀)が、ついに「合併に向けて合意した」旨を発表した。両行の7月1日付けプレスリリースによると、2010年に予定される両行株主総会の承認と関係当局の認可…
2009.6.26 「値引き制限」でセブンに排除措置命令加盟店は本部と“対等”になれるのか? 6月22日、コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンが、消費期限が近づいた商品を加盟店が値引き販売することを不当に制限していたとして、公正取引委員会から独占禁止法〔優越的地位の濫用〕違反で、排除措置命令を受けた。 今まで特に流通にお…
2009.6.12 楽天が顧客情報を1件10円で“提供”した行為は許されるのか 6月5日、読売新聞の夕刊が「楽天が上新電機を含む複数の出店企業に商品購入者などのクレジットカード番号とメールアドレスを1件10円で提供していた」と報じた。楽天はこれに対して、「楽天市場からのお知らせ」の中で「上新電機様をはじめ9社の企業…
2009.5.29 GM破産法申請が間近!「事前調整型」チャプターイレブンで再建なるか? 連邦破産法申請が濃厚となったGM。「事前調整型チャプターイレブン」で申請をするとみられており、その再建計画は、通常のチャプターイレブンや日本の民事再生法に比較すると、スムーズに進むのではないかと考えている。
2009.5.15 パシフィックHD破綻後に、傘下REIT日レジの価格上昇の理由 今月経営破綻したパシフィックホールディングス傘下の不動産投資信託法人(REIT)、日本レジデンシャル投資法人のスポンサーが国内勢4社に絞り込まれたと報道があった。三菱地所、野村不動産、伊藤忠商事…という国内大手企業が手を挙げている…
2009.5.1 形勢逆転!?スティールを追い込んだアデランス・ユニゾンの巧みな戦略 4月16日、アデランスは国内投資ファンドのユニゾンと資本業務提携を行なうことを発表した。ユニゾンはTOB(株式公開買い付け)を行ない、重要議案に拒否権を行使できる35.2%以上の株式取得を目指すという。アデランスといえば、昨年の株主総会…
2009.4.17 新卒者の「自宅待機」が続発「内定取消」問題は終わっていなかった! 東証1部上場で繊維染色大手のセーレン(福井市)が入社式の直後、新入社員101人のうち72人に、「自宅研修」との名目で約半年間の自宅待機を命じていることがわかった。この他、富山市にある自動車部品メーカーの田中精密工業も4月に入社した新入社…
2009.3.27 アニメ業界の「下請いじめ」が明らかに。夢描く業界で蔓延する制作現場の疲弊 第81回アカデミー賞短編アニメーション賞を『つみきのいえ』が受賞するなど日本のアニメ産業は国際的に極めて高い評価を得ているが、狭い業界であるがゆえに問題点も多い。今年1月に公正取引委員会が発表した実態調査で、同業界に蔓延する下請け制…
2009.3.6 民事再生から、会社更生に回帰へ。倒産処理に変化を起こした“DIP型”会社更生 今年に入ってからも企業倒産が相次いでいるが、その倒産処理において大きな“変化”が起きている。それは、民事再生から会社更生への“回帰”。『DIP型会社更生』という新しい倒産手続きが登場したからだ。
2009.2.20 「1円でも高く売る」信念なしアドバイザーのカモにされた「かんぽの宿」 一連の報道を見ると、オリックスも非難の対象となっているようだが、むしろ一番責められるべきは、おかしな売却ルールを作った日本郵政と、今回の入札を仕切ったアドバイザー(メリルリンチ日本証券)である。
2009.2.6 実務の手足を縛った村上ファンド一審判決二審でようやく「インサイダー範囲」が適正に 村上インサイダー事件の控訴審判決が東京高裁で出された。村上被告の「量刑」ばかりが注目されるているが、最も注目すべきはインサイダー認定の決め手となる「重要事実の判断基準」が“修正”されたことにある。
2009.1.23 いまさら出てきた「ワークシェアリング」論7年間ぶりの“復活”に感じる違和感 7年間塩漬けにされてきた「ワークシェアリング」論が復活したことには、筆者は「いまさら」という違和感を感じる。当時、政府も経団連も連合も、「正社員を守ること」に終始し、ワークシェアリング導入の判断を個別の企業に委ね、本格的な議論を避…
2009.1.9 社長の借金20億円を会社が肩代わり!?上場企業で起きた前代見聞の「社内融資」 上場企業で、前代見聞の「社内融資」の事実が発覚したという。その会社の名は、株式会社アトリウム。大手ノンバンク・クレディセゾンの子会社で、東証一部に上場している不動産会社である。社長が金融機関から借りていた約20億円もの巨額の借入金を…
2008.12.26 不動産業界の「激変ぶり」を象徴。アーバンコーポがついに“清算”へ 2008年8月に経営破たんした新興不動産会社のアーバンコーポレイション。それから4ヵ月。12月22日、東京地裁に再生計画案が出された。しかし、“再生”とは名ばかりで、事実上の「解体」である。これまでスポンサー企業を募って事業の一体的再生を模…