企業の「成長」への意識はやや上昇
年間のIT支出を定常費用(運用・管理など定常的に発生する費用)と新規投資(新規システムの構築、大規模なリプレースなどに充てられる費用)とに分けた場合の比率を見ると、2016年度における新規投資の平均値は30.6%と、前年度から0.1ポイントの微減となった(図3)。
この数値は2000年代後半以降、上下動を繰り返しつつも減少傾向にあるが、わずかとはいえ、今回の調査も過去最低を更新した。「IT支出の7割が既存システムの維持のために費やされている」という現状に変化がないことが示されたことになる。ただし、売上高が1000億円を超える大企業では、新規投資比率が前年から上昇するなど、明るい材料も見られた。

また、新規投資を、「ビジネス成長(新規ビジネスの創出、既存ビジネスの拡張など)」「業務効率化(業務プロセスの改善・自動化、就労環境の改善など)」「業務継続(コンプライアンス、セキュリティ、災害対策など)」のいずれの目的に振り向けているかを比率で聞いたところ、全体平均は前年調査と大きな違いはなかったものの、「ビジネス成長」に振り向けられる割合が前年から若干ながら上昇した(図4)。こちらについても、売上高「5000億円以上」と「1000億~5000億円未満」に属する大企業において「ビジネス成長」への支出割合が前年度から約1ポイント上昇するなど、積極的な姿勢が確認された。




