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ポスト2020にテクノロジーの
「不連続な変化」が起きる?
企業が注意すべき3分野の仮説

内山悟志 [ITR代表取締役/プリンシパル・アナリスト]
【第88回】 2019年1月18日
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本連載の前回「変化が激しいテクノロジー界だからこそ中長期の視点でトレンドを語りたい」では「ユーザー企業」「IT業界」の両面からの仮説について紹介した。今回は「テクノロジー」の観点から企業が注目すべき仮説を示す。

あらゆる業界で本格化するデジタル変革

 ITおよびデジタル技術は日々進化し、利用分野の拡大や適用方法の高度化が進んでいる。とりわけ、クラウドコンピューティング環境の幅広い領域への普及拡大と、IoTや人工知能(AI)といった先進技術の本格的活用は著しい進展を見せている。2019年の年頭所感においても、IT業界の企業経営者だけでなく、金融、製造、流通業などあらゆる業界の経営者が、デジタル変革に対する積極的な姿勢を表明している。

 ITRでは、毎年アナリストの合議によって、将来動向を見据えた予測、各々の分野で重視すべきキーワードとともに、注目すべきIT戦略テーマを選定しているが、2020年以降にはこれまでとは異なる不連続な変化が待ち構えていると予測している。特に、デジタル技術のコモディティ化は今後も加速することが予想される。2020年以降に予想されるテクノロジーに関する仮説を「システム環境」「応用技術」「セキュリティ」の3つの分野で整理する。

システム環境に関するポスト2020仮説

 経済産業省がとりまとめて2018年9月発表した「DXレポート」においても、老朽化し、複雑化した企業情報システムがデジタルトランスフォーメーションの足かせとなる問題を指摘しており、「2025年の崖」を克服するために、IT基盤の再構築やシステム開発手法の刷新の必要性を訴えている。

 クラウドコンピューティング環境の幅広い領域への普及拡大を見据えて、2020年以降に予想されるITインフラおよびシステム開発に関する仮説を列挙する(図1)

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内山悟志
[ITR会長/エグゼクティブ・アナリスト]

うちやま・さとし/大手外資系企業の情報システム部門などを経て、1989年からデータクエスト・ジャパンでIT分野のシニア・アナリストととして国内外の主要ベンダーの戦略策定に参画。1994年に情報技術研究所(現アイ・ティ・アール)を設立し、代表取締役に就任。2019年2月より現職。


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日々進化するIT技術をどうやって経営にいかしていくか。この課題を、独立系ITアナリストが事例を交えて再検証する。クラウド、セキュリティ、仮想化、ビッグデータ、デジタルマーケティング、グローバル業務基盤…。毎回テーマを決め、技術視点でなく経営者の視点で解き明かす。

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