また、今回の調査では、「AI/機械学習」に対する投資意欲も大幅に上昇した。新規導入可能性を業種別に算出したところ、OS/ミドルウェア分野において「AI/機械学習」が製造、卸売・小売、情報通信の3業種でトップとなった(図6)

「攻めのIT投資」が
最重要課題に

 2016年度の国内企業のIT予算は、前年調査時点の予想を大きく上回り、3年振りに高い水準のプラス成長となった。3年前の2013年度は、リーマンショックや東日本大震災の影響による投資抑制トレンドに対する反動、“アベノミクス効果”による景気回復への期待感などがIT投資を後押ししたが、現在は当時とは事情がやや異なる。ビジネスのデジタル化に向けて、一部の企業が攻めの姿勢に転じている結果と見るのが妥当であろう。

 事実、大企業を中心に、前年度よりもビジネスの成長を重視する姿勢が見られたほか、戦略キーワードで「イノベーション創出」や「ワークスタイル革新」を重視する企業の割合が増加した。IT施策の取り組み状況でも、ビッグデータやIoTの活用に取り組む企業が増加していることが確認された。

 製品/サービスに対する投資意欲でも、従来までのクラウドやモバイルに関わる項目だけでなく、「IoT/M2M」「AI/機械学習」など、話題が先行しがちであった新分野のテクノロジが投資対象として注目されていることが見てとれた。こうした傾向は、過去の調査では見られなかった変化である。

 企業は、ビジネス環境の変化と先進的なテクノロジの動向を見据えて、将来に向けた攻めのIT投資をこれまで以上に積極的に検討することが求められる。

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