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「デジタルへの意識を変える」を
組織的に成し遂げる最善の方法

内山悟志[ITR会長/エグゼクティブ・アナリスト]
【第89回】 2019年2月15日
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デジタルトランスフォーメーション(以下・DX)への注目が高まっているが、経営者を含めて企業全体がその重要性を認識している企業は必ずしも多くない。その本質を理解し、さまざまな企業変革を推進していくためには、まずは社内の変革意識を高めることが求められる。

DXとは何か

 DXの概念は、2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したとされ、それによると「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」ことと述べられている。しかし、この定義は非常に抽象的であり、世の中全般の大きな動きを示してはいるものの具体的に何をすることなのかを理解することは困難といえる。

 世の中全般の動向ではなく、企業のDXに対する取組みをより的確に表しているものとして、経済産業省が2018年12月に発表した「DX推進ガイドライン」の定義があり、それによるとDXとは、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」としている。

 単に、AIやIoTなどのデジタル技術を活用することでもなく、それによって製品・サービスやビジネスモデルを変革することにとどまらず、組織、プロセス、企業文化・風土までも変革することを表しており、非常に広範で、企業そのもの大きく転換させる概念であるといえる。少し極端かもしれないが、言い換えれば、企業を丸ごとアマゾンやグーグルのようなデジタルネイティブな会社に変えてしまうことを意味するといっても過言ではない(本連載83回「デジタルネイティブ企業と戦うにはその企業像の違いを知る必要がある」)。

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内山悟志[ITR会長/エグゼクティブ・アナリスト]

うちやま・さとし/大手外資系企業の情報システム部門などを経て、1989年からデータクエスト・ジャパンでIT分野のシニア・アナリストととして国内外の主要ベンダーの戦略策定に参画。1994年に情報技術研究所(現アイ・ティ・アール)を設立し、代表取締役に就任。2019年2月より現職。


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