これらを読めば、内閣府・特区有識者委員vs.文科省による規制緩和議論は、前者の規制緩和推進派の完勝であることが分かる。(疑ってかかる前に、ぜひこれらの議事録を読んでほしい)。

 まず、(1)で文科省が負けている。それを踏まえて、(2)の閣議決定である。ここで、「4条件」がでてきている。
しかも、(2)では、2015年度内(2016年3月までに)に獣医学部の新設の是非について検討するという期限が切られていた。しかし、それを文科省は守れなかった。これだけでも、文科省のコールド負けである。

 前川氏は、5月24日の記者会見で、農水省が協力してくれなかったとか、他人事のように述べた。これは、官僚が聞いていれば吹き出しものであり、そこまで無責任なら文科省の許認可権などは、なくしてしまったほうがいい。

 いずれにしても、文科省は2016年3月までの閣議決定の約束が守れなかったが、粘ったのだろう。そこで、9月16日の(3)に至っている。既に時間切れだったが、ここでも文科省は内閣府にやられている。

文科省文書の調査だけでは
真相はわからない

 その後、今、報道されている文科省「文書」が書かれている。前川氏が和泉首相補佐官に呼ばれたのも、その時期だ。和泉氏は発言を承知していないというが、2016年3月までの「宿題」もできず、9月16日の最終バトルでも負けた文科省に対し、いつまでやっているのか、という趣旨で言ったのだろう。

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規制緩和の対立だけでなく政治闘争の側面もある

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