「国債マイナス金利」は、政府がインフラ投資を積極的に行う好機だが、この追い風が生かせていない1つの要因が公共事業の採択基準の不合理だ。
公共投資による社会ベネフィット(B)が、国債発行金利などのコスト(C)を上回っていることが条件になっている。
今のマイナス金利状況では、よほど非効率な事業でない限り採択基準はクリアできるはずだが、将来のコストを現在価値に直す「割引率」が今の市場金利とかけ離れたものになっている。
国会で「4%問題」が議論に
マイナス金利状況反映せず
前回(2019年10月31日)の本コラム『「国債マイナス金利」はインフラや基礎研究投資の絶好の機会』でこのことを書いたら、その問題が国会で議論された。