シベリア鉄道が
ライスレイルロードに!?

 ロシア国内でのコメの需要にも期待したい。モスクワは日本食レストランが多いことで欧州でもトップクラスといわれている。寿司飯だけでなくファストフード食材としてアピールする。2015年に食をテーマに万国博蘭会が開催されたイタリア、ミラノでは万博終了後も市内でおにぎりをテイクアウト販売する店が人気を呼び、立ち食いできる気軽なファストフードとして食する市民の姿が見られるようになったと聞いている。

 シベリア鉄道が太古のシルクロードを真似て、ライスレイルロード(RRR)として別の顔を持つことになるかもしれない。全長1万kmに及び、観光列車としての意味合いが強かったシベリア鉄道は、氷点下50度にも達する極寒の地を走破するため、旅客用には石炭を燃料とする、鉄道車両としてはおおよそ不向きな特別な暖房装置を要するという。

 世界的な観光旅行ブームにある昨今とはいえ、7日かけて1万km走破する列車の旅は過酷で、観光客を惹きつけ続けるとは思えない。寒冷地を通り抜ける貨物輸送用で天然の冷凍冷蔵を享受する。日本から鉄道制御技術、空調および冷凍冷蔵に関する技術の導出の可能性もある。コメ輸送をきっかけに近代的な貨物輸送路線として生まれ変わる。同時に西欧諸国に比べ遅れて来た東欧に良質の商品を運ぶきっかけともなる。

 頓挫したTPP、中国の「一帯一路」構想を尻目に、日欧EPAで米中の二大大国の鼻を明かしてやりたいものだ。

(フリージャーナリスト 川見圭他)

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