社員と会社への愛情が
柔軟な思考の源になる
経営者が新しい文化を受け入れ、柔軟性を発揮するには、どうすればよいのだろうか。甲斐氏は「根本にあるのは愛情です」と持論を展開する。
確かに、愛情があれば相手を知ろうとする。若手社員の文化へも興味が湧くはずだ。くわえて、自分たちとは異質な考え方を許容しようとするダイバーシティの精神があれば、変化の本質が見えてきて、必要な変化を受け入れることができるだろう。
今、育児参画を希望する男性も増え、かつてのような仕事一筋ではない生き方を望む人が増してきている。「経営者が目を向けるべきは、こうした価値観の変化に対応した社員にとって人生の価値、QOL(Quality of Life)だと思います。それを大切にすることが、若者を捉えて離さない企業文化を醸成することにつながるのではないでしょうか」と語る。
ただ闇雲に若者におもねるのではなく、同じ人間として相手のQOLを心から願うことが相手の信頼を得ることになり、Win-Winの関係づくりにもつながる。
いつの時代も、中小企業の経営者と社員の関係は大企業と比べて、より家族的な愛情によってつながってきたはずだ。その愛情を基盤に信頼を構築し、一人一人の仕事に合わせて最適なテクノロジーを使い環境を整えれば、それが企業としての競争力の強化につながっていく。それに気付くことで、若者から入社したいと思われる企業になれるのではないだろうか。
【事例】いち早く女性活用に取り組んだ企業が採用した解決策とは
他社はどのように取り組んでいるのか、気になる読者も多くいるのではないだろうか。北陸エリアを中心に業務を展開している「北陸銀行」は、最新のインテル Core M7 プロセッサ搭載「HP Elite x2」を採用し、女性活用のための施策を実践している。
女性を活用し、社員のQOL(Quality of Life)を高めた北陸銀行の取り組みとは。
INDEX
第1部
“ゆとり”社員だからこそわかる現在の企業コミュニケーションのムダ
第2部
テクノロジーの最適な活用で若者の心をつかむ効率的な企業経営を