日刊新聞紙法で
株式の譲渡を制限
4つの理由の中で根幹である(1)日刊新聞紙法について見ていこう。
日刊新聞紙法というのはどういう法律か。実は世界にこんな法律は先進国の中では日本にしかない。
商法の大原則だが、株式には譲渡制限がない。これは株式会社の株式会社たるゆえんと言える。譲渡制限がないからどんな時にもオーナーが代わり得る。この「オーナーが代わり得る」ということが重要だ。そうすることで会社の緊張感が保たれ、きちんとした経営をするということになる。
しかし新聞社の株式は、日刊新聞紙法によってなんと譲渡制限が設けられているのだ。制限があるとどうなるか。たとえば朝日新聞を例にとってみよう。
朝日新聞は、村山家と上野家が代々ずっとオーナーとして存在する企業だ(下図1)。株式の譲渡が制限されているのだからオーナーが代わることがない。このように完全に経営者が代わらないと、オーナーがどんな意見を言うか言わないかで、経営方針をはじめとする会社のすべてのことが決まってしまう可能性がある。
◆図1:朝日の株主状況
出典:朝日新聞社有価証券報告書 拡大画像表示ただし、新聞社のオーナーは現場に意見を言わないケースがほとんどだ。
するとどうなるかというと、現場の社長が経営のすべての権限を握ってしまう。、絶対にクビにならない社長になるというわけだ。
そして新聞社が「既得権益集団」になる。



