総務業務の“見える化”を行い定型業務を請け負う
実際NOCでは、どのような手順でアウトソーシングを請け負うのか。
管理部門の業務は、判断業務と定型業務に分けられる。判断業務とは企業として判断が必要となる重要なもので、定型業務とはデータ入力や発送など作業手順がルール化できている作業のことだ。
人材の最適な効率化や、社員の生産性を考えれば、管理部門の定型業務はアウトソーシングが適している。それによって社員は判断業務に専念できるようになるからだ。
「ところが日本企業の多くは、業務の見える化ができていない企業が多く、判断業務と定型業務の切り分けが非常に難しい。日本企業は良くも悪くも、定型業務を中心に行っている現場の社員のクオリティが高いため判断業務もこなせてしまう。そのため業務の属人化というネガティブなことが起こり、定型業務が切り出せなくなっているのです」と、岡崎氏は指摘する。
そこでNOCでは、判断業務と定型業務をきちんと区分けし、定型業務を標準化した上で、その業務を請け負う。なので、まず業務の“見える化”を行う。総務で何が行われているか、行動のプロセスをフローチャートに落とし、ルール化ができるものを探す。
「判断業務でも、時間がたつにつれて定型化されるものがあります。業務を繰り返すことでルール化され、定型業務になって外に出すことができる。でも意識しなければ、いつまでも上司がその業務に関与しなければならず、効率化が図られません」(岡崎氏)
たとえばクレーム対応の場合。最初はクレームが来ても、誰がどう応えればよいのかわからないので、仕方なく上司が対応する。これは判断業務の段階だ。
だがクレームが増えるにつれて、その内容をカテゴライズすることができ、“このケースにはこう応える”というルールを設定できる。するとスタッフでも対応できるようになる。これがルール化であり、そうなれば定型業務として外に出すことが可能になるのだ。
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