DataRobot チーフデータサイエンティスト
――DataRobotの特徴は何でしょうか?
シバタ DataRobotは、企業が持つデータから最適な予測モデルを自動的に探し出すことで問題解決を促進することができます。エンジニアやビジネスアナリストまでもが世界最強のデータサイエンティストのノウハウを使って高精度な予測モデルを生成できるのが特徴。大規模な並列処理によって、かつては何週間もかかっていたモデル構築がわずか半日程度で生成できます。そのため、データ分析の試行回数が飛躍的に増し、成果が得られやすくなります。さらに、モデルを実運用に乗せるAPI(アプリケーションプログラムインターフェース)もボタン1つで生成できます。
これまでのように特定のモデルのコーディング方法を覚えたり、特定の技術的問題の解決方法を調べたりすることに時間を割くよりも、DataRobotを活用してビジネス上の課題解決に時間を使うほうがはるかに生産的ではないでしょうか。
現場の人が自力で
課題を解決するためのツール
――パナソニックはDataRobotをいち早く導入しました。なぜでしょうか。
井上 もともと当社では、2015年に「技術10年ビジョン」を策定し、「IoT・AI・ロボティクス領域」と「エネルギー領域」の2つに注力していくことを決めました。この方針の下、AIに関連する人材の獲得や育成、データの収集を進めると同時に、プロフェッショナルな最先端のツールも導入してきました。その1つがDataRobotです。
今は、データ分析も機械学習も専門家にお願いしていますが、半導体設計で自動化ツールが登場して広がっていったように、いずれデータ分析でも自動化の波が起きると思います。そうなれば、DataRobotは世界が注目する有力ツールになるでしょう。
私が所属するAIソリューションセンターには約100人のAI技術者がいますが、データ分析の依頼は非常に多く、すべて我々だけで対応するには限界があります。やはり現場の人が自力で分析し、解決していく必要がある。そこで威力を発揮してくれるのがDataRobotです。