ド派手なPOP(店内広告物)で安さを演出しながら価格訴求するというドンキ流も、“おしるし”程度で目を引かないのだ。

そもそもコンビニで
ドンキ流はなじまないのではないか

 3つ目が「そもそもコンビニでドンキ流はなじまないのではないか」という本質的な問題だ。

 ドンキはいわば時間消費型の店である。目的買いの顧客もいるだろうが、店内をブラブラしながら、衝動的に購入するケースが少なくない。元来、欲しい商品だけを買い求める目的買いのコンビニとは、機能や存在意義がまったく別モノなわけだ。

 例えばファミリーマートは、セゾングループだったその生い立ちから無印良品の商品を導入している。また同じコンビニではセブン-イレブン・ジャパンが一部店舗で「ロフト」商品の導入を実験した。

 だが、無印良品もファミマ店内では商品政策の中に埋没してしまっていて、存在が目立たない。セブン-イレブンではロフト商品の販売を広げる気配は依然ない。

 ファミマでは今回の実験から、ドンキの一部商品や一部売り場を既存店に導入する考えもあるようだが、そうした「ドンキコーナー」的な売り場をつくっても、無印良品の商品と同じようにドンキの商品や売り場は埋没する可能性が高いといえる。

 そもそも、フランチャイズ方式をとり、商売の経験がなくても、短い研修ですぐに店を始められるシステム産業であるコンビニに対し、ドンキはどちらかというと属人的であり、個店主義である。

 「経験と勘」がモノを言う世界もある。

 ドンキは、店長などスタッフが仕入れる比率が、一般的なスーパーやディスカウントストアに比べ極めて高い。つまり個別店舗で競合店の品ぞろえや価格設定を調査して、仕入れや価格を決める。そうした運営方式が、店舗のある地域での存在感を発揮し、ドンキ成長の原動力となってきた。

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ドンキのコンビニは成就しなかった

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