「紙」から「スマホ」への進化で
繁忙期にも柔軟なシフト調整が可能に
【case2】 焼肉家ごんたか
埼玉県吉川市と千葉県流山市で計2店舗を展開する焼肉家ごんたかは、ロードサイド型のファミリー向け焼肉店だ。「笑顔あふれる場所をその街に創る」をモットーに、昼夜ともに利用しやすい価格帯とバリューのあるメニューを提供し、人気を集めている。
現在、アルバイト・パートは学生を中心に約30名が在籍し、店舗では常時16名前後が働いている。代表の堀切達也氏は、「人を使って売り上げを伸ばすサービス業にとって、シフト管理はすべての基本。それをいかに効率化するかということは非常に大きな課題でした」と語る。
焼肉家ごんたかでは従来、スタッフのシフト希望を紙で集め、店長が管理用の表計算ソフトのシートに色分けなどをしながら登録していた。「細かい調整が必要なときは、電話やメールによる確認ではあやふやになるので、直接本人と店で会ったときに話して決めていました」と堀切氏は語る。
しかし、そうした手作業によるシフト管理は次第に困難になってきた。勤務時間の細切れ化の影響を受け、スタッフの数が増えたからだ。
「最近の学生は部活や習い事などの用事が多く、かつてのように長時間働いてくれるアルバイトはほとんどいません。以前なら週4回は当たり前に来てくれたのが、いまでは週2、3回でも多いくらいです。その分、より多くの人数を確保しなければならなくなり、手作業によるシフト管理に限界を感じるようになりました」
そこで同社は「Airシフト」を導入。スタッフがスマホにダウンロードした「シフトボード」で希望シフトを入力すれば、そのまま「Airシフト」上にスケジュールが登録されるので、「以前のような紙のやり取りに比べて、格段に管理がしやすくなった」という。
「じつは『Airシフト』を導入する以前に別のシステムを試したのですが、スタッフがパソコンからシステムにログインして入力する必要があったので、多少面倒だったようです。『シフトボード』なら、普段使い慣れているスマホで簡単に登録できるので、負担も減ったのではないかと思います」と堀切氏は語る。
「シフトボード」には、アルバイト同士でメッセージをやり取りして、希望を出す前に互いのシフトを調整できる機能もある。それでもさらに調整が必要な場合は店舗からスタッフに打診するが、「スケジュール確認を兼ねてスタッフたちと直接会話を交わすことも、人材をつなぎ止めるうえで大切だと思っています」と堀切氏は語る。自動化とリアルなコミュニケーションをうまく組み合わせることで、スタッフの満足度も高めているようだ。