知らないと損する?!
フランス車につきまとう誤解
「2つめは、先ほどのデザインにも表れているポイントですが、オリジナリティ。歴史があるブランドが多いのに保守的にならず、アバンギャルドなクルマ作りを続け、顧客を飽きさせないのが素晴らしい」
1800年代創業、世界最古級のメーカーのひとつに数えられるプジョーをはじめ、フランスの自動車づくりの歴史は長い。伝統が積み重なるほど、コンサバティブになりそうなものだが、そうならないのは我道を行くタイプのフランス人の気質が反映されているのだろうか?
「3つめはサイズ感。大型化し続ける輸入車のなかで、フランス車はほどよいコンパクトサイズを保っています。日本で扱いやすいサイズのモデルが豊富。小さくても良心的な作りの良さ、快適性と実用性が味わえますよ」
アンケートでも “コンパクトカー”という単語がちらほら見られた。映画やアニメの登場人物が乗っていたイメージが強いよう。日本では道路事情・駐車場事情もあり、コンパクトカーは国産・輸入問わず人気が続いている。フランス車好調の後押しになっているようだ。
「価格の面でも、実はお手頃で、例えばプジョー208は199万円からと、国産車と比べても十分対抗できる価格。輸入車のなかでは圧倒的にコストパフォーマンスが高いんです」
フランスというと、どうしてもエルメスやルイ・ヴィトンなど、ファッションの最高峰ブランドのイメージが強い。そのためか、自動車に詳しくない方からは、フランス車も高額だと誤解されがちなようで、アンケートでも「価格が高い印象がある。(50代男性)」というズバリな声も。
しかし実際は、イメージに反してお手頃価格。竹内氏が紹介してくれたプジョー208と同カテゴリの他社コンパクトカーと比べてみても、例えばイギリスのMINIは238万円から、ドイツのアウディA1は249万円からと、かなりの価格差がある。クルマ好きには周知の事実で、「価格がドイツ車と比べると安い(50代男性)」と、価格帯を正確に把握したコメントもあった。知っている人からすると、輸入車の特別感を手頃な価格で手に入れられる、コストパフォーマンスの良さは魅力だろう。