暮らす人の幸せを
追求するスマートハウス
これら二つの課題は、どちらも「住まい」が主戦場となる。そこで今話題になっているのが最新テクノロジーを取り入れた「スマートハウス」だ。
「暮らす人の幸せを追及する住まいそれがスマートハウスなのですが、そのアプローチは大きく二つに分けられます。一つは、エネルギー問題に寄与する“ZEH化”です。家庭のエネルギーを『創る』『蓄える』『省エネする』ことで、実質的にエネルギーを抑制します。もう1つは、暮らしの安全・安心・快適を進めるインテリジェント化です」
スマートハウスでは「HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)」がエアコンや照明などの家電製品などと、太陽光発電システムなどの創エネ機器や蓄電池などをネットワーク化し、家全体のエネルギーを効率的に管理する。将来的には、家庭で創られた電気は、各家庭で自家消費されるばかりでなく、社会全体で効率活用する仕組み(VPP:バーチャル・パワー・プラントなど)が構想されており、HEMSは社会と家庭をつなぐ司令塔としても期待されている。
また、これまで主に単体として機能してきた家電製品は、IoTによって連携し、クラウドから情報を取得して、AIによって自立的に運転をコントロールするという具合に、家電製品の役割が変化するとともに新たな付加価値を生み出そうとしている。この大きなうねりは、私たちの暮らしを間違いなく改善し、豊かにしてくれるだろう。