海外ネットワークを生かし、
グローバルなM&Aも視野に
2018年3月のサービス開始以来、「M&Aプラス」の利用者やFA登録者は右肩上がりで増加。さらに同社では現在、海外とのM&Aを実現する準備にも入っている。
「事業承継問題で悩んでいるのは、海外も同じです。商習慣は違いますが、現地の税理士や会計士の事務所にネットワークを持つデロイト トーマツ グループの強みを生かし、『M&Aプラス』のプラットフォームを多言語展開しながら、M&Aの可能性を国内だけでなくグローバルに広げていきたいと考えています」と前田CSOは期待を込めて語る。
M&Aの専門家を育成する「DTFAアカデミー」。同社ではM&Aを企業の成長戦略実現のための一手段であると考えている
また同社では、M&A市場の発展を促す人材の育成にも力を入れている。2017年に「DTFAアカデミー」を開校、企業内外においてM&A戦略の策定や実行、M&A成立後の統合プロセスであるPMIに関与するビジネスパーソンを対象に、実務的な能力の養成を図っている。
「M&Aによって中堅・中小企業の事業承継が実現すれば、雇用も維持され必然的に地方の活性化につながります。私たちが目指しているのは、いわば日本経済の根底を支える社会インフラの構築。相談しやすくコスト負担も少ない『M&Aプラス』を通じて、事業成長戦略の選択肢を広げるサポートをしていきたいと考えています」(前田CSO)