35歳からのキャリアアップは成功する?
「アラフォー転職の本音と現実」座談会

「35歳限界説」を突破する転職術

35歳を過ぎても転職を成功させるには?

――皆さんは、基本的に今の会社に満足されていて、転職が成功したと思いますが、35歳以上の人が転職を成功させるためのポイントは何だと思われますか? 

大谷 先日、新卒の採用面接を担当したばかりですけど、会社は若い人の「未来」を買うんですよね。それに対して、35歳以上の中途採用だと、会社が買うのはその人の「経験」や「経歴」になってきます。だから、転職するのであれば、これまでの経験や経歴を活かせるところを選ぶ、というのが基本ではないでしょうか。実際、僕もそこを買われたと思います。

藤原 ゼロから育てるなら、若者を採用しますからね。やはり即戦力にならなければいけないので、スキルを活かせるところを探すことになる。僕自身、入ってすぐに即戦力にならなければ、と思っていましたし、最低でも試用期間3カ月の間に、ある程度の結果は残したいと考えていました。

岡田 僕が転職で悩んでいたときに、40代で転職経験のあった先輩が、「40歳以上になっても、仕事って結構あるよ」と言ってくれたんです。実際、そのとおりだな、と僕も今は思っていて、たとえば僕の今の会社もそうですが、拡大フェーズにある業界の会社は、年齢を問わず人材を欲している。だから、視野を広く持って探せば、何歳でも納得のいく転職はできると思います。

藤原 あと、引き抜きとか、紹介という形で転職をするケースも少なからずあると思いますが、チャンスを掴むためには、日々の仕事に真面目に取り組んでいる必要がありますね。早く転職したくて、今の仕事をおろそかにしていると、そういうチャンスは絶対に舞い込んでこないように思います。

大谷 日々の仕事を見直すという意味で、実際に転職活動を始める前から「職務経歴書」を作ってPCに保存しておき、半年ごとに手直しするのもおすすめです。職務経歴書は自分がやってきた仕事の具体的な内容を書くと思うんですが、半年ごとに手直しすると、半年分の自分の仕事の棚卸しができる。書くべきことがなかったら、何も成し遂げていないことになるわけで、自戒のきっかけになります。もちろん、転職活動でも役に立ちます。

坂口 転職して「ああ、この人が入って会社が変わったな」と感じてもらえるのが理想だと思います。でも、会社側のニーズに合わせるだけでなく、自分のやりたいことができるところを探さないと、転職しても「やっぱり何か違う……」となるかも。だから妥協しないで、会社と自分のニーズが合致するような転職ができるように、しっかり情報を集めたほうがいいと思いますよ。

――本日はありがとうございました。

(構成/ライター 元山夏香)

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