情報を社員に開示し
対等な関係を保つ
社員の情報はデジタルサイネージによって見える化されている。例えば有休取得率は企業平均50%、建設業界平均35%の中間にあることが分かり、取得への意欲が高まる
社是は「愛」。社訓は、「己を愛する、人を愛する、会社(=社会)を愛する」。髙宮会長は「トランスフォーム」を成功させる鍵は、「愛」の意味を理解する人材の獲得と育成にあると考え、誰もが能力を最大限発揮できる職場環境の構築に力を入れている。その象徴が徹底した情報開示姿勢だ。会社を訪れた人は、大型のディスプレー(デジタルサイネージ)に驚く。そこには有給休暇取得率や給与水準、平均的な出世の年数といったデータが表示されているからだ。
「情報は積極的に開示して社員と対等な関係を築き、社員一人一人に働き方を考えてもらう。これが当社の働き方改革の基礎となっています」(髙宮会長)
その基礎の上で、男性も女性も腰を据えて働ける仕組み作りに力を入れている。その一例が充実した手当と制度だ。家庭を持ち子どもが生まれると仕事のモチベーションが高まることから、「子供手当」として、子ども1人当たり5万円(諸条件あり)が支給される。節目の年齢で「リフレッシュ休暇」が取得でき、「トラベラーズ手当」という旅行資金までもらえる。「結婚記念日休暇」は2日間の休み。夫婦で小旅行が楽しめるようにという配慮だ。