ジューテックホールディングス(=ジューテックG)は創業100周年も近い老舗企業。住宅産業が新築需要の減少で曲がり角を迎える中、業務の透明化を推進して業界の革新に挑んでいる。メイン事業の資材販売のみならず、住宅産業に関わるさまざまな分野に進出。上場も果たすなど、成長を続けている。
ジューテックホールディングス
足立建一郎
代表取締役社長
足立建一郎
代表取締役社長
ジューテックG(グループ)は市場環境の激変に対応すべく、新分野への挑戦と業務改革を推進してきた。住宅資材販売が中核であることは変わらないが、住宅建築・リフォーム事業、ITシステム・物流事業などにも手を広げ、「住宅産業における総合流通グループ」へと発展したのだ。
創業90周年に際して、ジューテックホールディングスの足立建一郎社長が掲げたスローガンが、「突破力」。それは創業100周年(2023年)に向け、“変わり続けることで成長を続ける”との宣言でもあった。改革の一つに、業務の見える化・効率化のためにIT化を推進してきたことがある。
「住宅業界はIT化が遅れていますが、弊社は大きく投資して、より使いやすい業務基幹システムを完成させ、業界のIT化に貢献しています。例えば2400万アイテムを超える住宅関連の商品コードを、メンテナンスフリーでご利用できます。このシステムは弊社だけが持っているものです。現在、同業30社にも定額制サービスでご提供しています」(足立社長)
ジューテックGの淵源(えんげん)は、関東大震災からの復興に貢献すべく、大量に必要とされた合板の供給のために作られた「ベニア商会」にある。創業時から「社会のため」を考えてきたそのDNAは、今のジューテックGにも受け継がれている。