累積販売数10億本超えへ。大ヒット「本麒麟」が、酒税法改正でも強気な理由

「本麒麟」は他の新ジャンル商品と何が違う?

累積販売数10億本超えへ。大ヒット「本麒麟」が、酒税法改正でも強気な理由

 増税によって節約志向がさらに高まり、結果的に新ジャンル商品へのニーズも高まっている中、“低価格、かつ高品質”な商品やサービスが支持されるようになり、「身近なものこそ、きちんとしたいいものを飲みたい」という選択をする傾向が強くなっている。ビール類でいえば、「値段が手頃なので新ジャンルを選んでいるけれど、本当は、コクや飲み応えがしっかりしたビールを日々飲みたい」というニーズがあるわけだ。

 「のどごし<生>」などこれまでの新ジャンル商品は、食事と一緒に楽しめる、すっきりした軽い飲み心地の商品が多かった。しかし本麒麟は「コクや飲み応えがしっかりしたビール類」を目指した点が特徴といえる。

 本麒麟のおいしさを一言で表すならば、「コクがあり、飲み応えがあって、うまい」。製法の特徴は3つある。一つ目は、キリンビールの看板商品である「キリンラガービール」と同じドイツ産ホップ「ヘルスブルッカーホップ」を一部使っていること。二つ目は、これまたキリンラガービールなどで培ってきた長期低温熟成を、しかもキリンビールの主要新ジャンル比で1.5倍の期間で行っていること。そして三つ目は、少し高めの6%というアルコール度数で、満足感のある飲みごたえを実現したこと。こうした商品造りで消費者のニーズに応えたのが本麒麟なのである。

 また、「本麒麟」というネーミングから感じられるキリンビールの本気度、コーポレートカラーの赤を基調とし、本格・高品質を期待させるパッケージデザイン。こうしたこだわりも消費者の心を掴んでいるのではないだろうか。

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