1962年に創業したオリジナル設計(OEC)は、上下水道関連を専門とする建設コンサルタントだ。最大の強みは専門スキルとさまざまな技術系資格を持つ人材。社員一人一人が設計技術とコンサルティング力を磨き、国内外の変化し続ける多様なニーズに応えている。こうした人材を武器に7期連続して安定した水準の黒字を達成中だ。
オリジナル設計
菅 伸彦代表取締役社長
菅 伸彦代表取締役社長
国の上下水道施設が一気に更新時期を迎える中、いかに効率よく更新していくかが喫緊の課題となっている。しかし、政令指定都市や中核市はともかく、多くの自治体では工事の計画・設計の策定も思うようにならない状況だという。
「実際に工事に入るまでには、老朽化した管路施設・浄水施設・下水処理施設などの状況調査・点検・診断をはじめ、今後の対応策の立案、予算の算定、対応策の優先度や改築・更新設計の策定が必要になります。ですが、多くの自治体では職員がこれらの業務をこなすのは難しい。こうした高い専門スキルが求められる事業の計画・設計などの策定が当社の得意とするコンサルティングサービスです」(オリジナル設計・菅伸彦代表取締役社長)
管路施設を例に取れば、土質や地下水位、既設管路・他の地下埋設物の位置、施工方法の選定など複雑な設計条件を検討し、限られた予算と工期の範囲内で設計図書を作成している。この設計図書があるからこそ、予算を無駄なく適切に使うことができるようになる。多くの自治体が厳しい財政状況や人材不足の中で管路施設の改築・更新を迫られており、同社の存在感はますます高まっている。