今も外で働いている人たちの中には、オンラインで社会的な接触や文化を楽しむことにまだ興味を失っていない人もいる。ロンドンのセントバーソロミューズ病院で呼吸器専門のコンサルタント医を務めるウィル・リケッツさん(40)もその1人だ。コロナ病棟で働くリケッツさんは最近、地元のサッカーチームのサポーターと一緒に週末を過ごした。米国に住むサポーターの1人がそのバーチャルイベントの手はずを整えてくれたという。「みんなで見ていないフットボールについておしゃべりした」
その週末、リケッツさんはロンドンの歌劇場ロイヤル・オペラ・ハウスが配信するバレエ「エイシスとガラテア」をチェックし、音楽グループのストーン・ファンデーションのギグを楽しみながら、同じことをしている友人とメッセージを送り合った。通常の状況であれば、1週間にそんなにイベントが詰まっていたら疲れてしまうだろうとリケッツさんは話す。しかし、今はそれによって「切り替えが多少できる」という。
ビデオ会議を切り上げるのは厄介だとイオアノウさんは指摘する。「友人同士であれば、多少不作法に『もう行くよ』と言っても構わない」。しかし、仕事の通話は長くなりがちで誰も自分で締めたがらないという。「皆が互いに顔を見合わせている。ちょっと気まずい」
そして、主催者がお開きにするきっかけを見つけるまで、耐えがたい時間が続く。そうした沈黙には名前が必要だと、スコットランドのエジンバラ大学社会政治科学校でキャリア開発フェローを務めるロブ・ラルストン氏は言う。
「誰もがミーティングを去るきっかけを必死に探している。主催者と通話する最後の1人にならないよう争っている」
(The Wall Street Journal/Joanna Sugden)



