使い方はシンプルだ。営業担当者はまず、顧客に電話をして“ベルフェイス”と検索してもらう。顧客が画面で表示されたボタンをクリックすると、接続ナンバーが発行されるので、営業担当者はその数字を管理画面に入力する。すると接続が完了、すぐに対面式の営業に取り掛かれる。

 ちなみにベルフェイスでは、この電話型の他にWeb商談型のシステムが補完されており、既存顧客や複数顧客との商談を、招待URLを送るだけで行うこともできる。

ノウハウやナレッジを共有、営業人材の育成も効率化する

 第2の壁は、コロナ禍によって出勤ができないため、営業チームのメンバー間でノウハウやナレッジの共有ができず、営業担当者の教育が十分にできないという点だ。

 その教育の部分でもベルフェイスは差別化を実現。それが営業シーンに特化した、録画録音ができる「レコログ」というオリジナルの機能だ。レコログを見ると、動画と共に時間と内容が表示されるので、誰がいつどの資料を使い、どのページで何秒間プレゼンしたのか、どのタイミングで笑いが起きたのか、という営業の詳細が明らかになる。

レコログの画面。画面下で時間の経過と内容、使った資料などがわかる。
拡大画像表示

「例えば、営業の成績が良い“ハイパフォーマー”は、実は料金の話にほとんど時間を割いておらず、競合との違いにすごく時間を使っていることが分かったりします。ハイパフォーマー自身が説明できず、感覚的にやっていたことが、客観的かつ正確な数値データなどとなって明らかになる。訪問による対面営業ではブラックボックス化していた営業の現場が可視化され、レコログによって営業チーム全体でノウハウを共有できるようになるのです」
 
 レコログでは、商談の会話が自動テキスト化され、キーワードで検索することも可能だ。例えば「Zoom」という言葉を検索すると、営業担当や顧客が「Zoom」という言葉を発した瞬間の動画を、ワンクリックでピックアップしてくれる。営業担当がどのようにベルフェイスとZoomの違いを説明しているか、対応例をピンポイントでチェックすることができる。

「面白いのは、営業の成績が上がっていく人のレコログの閲覧記録を見ると、自分自身のレコログをよく見ている傾向があること。先輩の動画を見て学んだ後は、自分がどのような商談をしているのかを客観的にフィードバックする、そういう人ほど継続的に成果を出しています」

 レコログはまた、新人教育のリードタイムも短縮してくれる。レコログには2倍速、3倍速の機能があるため、効率的に学ぶことができる。先輩の商談に同行して学んでいては、都内であっても移動を含めて短くても2、3時間はかかってしまう。ところがレコログを使って倍速で見れば、その何倍もの商談を“体験”することができるのだ。