広島県は、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)、ビッグデータといったデジタル技術を使って地域の課題を解決したり、新しい産業を生み出したりするための実証実験プロジェクト「ひろしまSANDBOX」を2018年度から3年計画でスタートさせており、予想を超える反響の中、プロジェクトが進行している。しかし、3年目の今年、新型コロナウイルス感染者拡大により、社会が激変した。そこで、SANDBOXのネクストステップとしてコロナ禍によってもたらされた「ニューノーマル」に適応するアイデアを全国から募集している。広島にはものづくりのノウハウが集積している。その優れたハードの力と、全国からえりすぐったデジタル技術をマッチングさせることで、広島はニューノーマル時代の主役に躍り出る!
プロジェクトに参加した「卵」からユニコーン誕生を期待
「若い心で挑戦する人に、全国から来てほしい」。広島県の湯﨑英彦知事は、11月26日に開催された記者発表会「ひろしまSANDBOX Make New Normal」で高らかに宣言した。
県はDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環として、デジタル技術を活用してさまざまな課題の解決を図る実証実験の場「ひろしまSANDBOX」に取り組み、2018年度から3年間で最大10億円の投資を計画している。最終年度となる20年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、社会はニューノーマル(新しい生活様式)への転換を迫られた。
会見で湯﨑知事は、「ひろしまSANDBOX Make New Normal」を「ひろしまSANDBOX」のネクストステップと位置付け、ニューノーマル時代の課題を解決案や新しい価値観にフィットするアイデアを募り実現するアクセラレーション(短期間で事業を成長させる)プログラム「D-EGGS PROJECT」を26日からスタートさせたと説明した。D-EGGSとは、DXとアイデアの「卵」を掛け合わせた造語だ。