NTTドコモが展開する「dポイント」が、次のステージを迎えている。dポイントクラブ会員数は約8000万会員(2020年12月末時点)、dポイント加盟店舗数は約8万4000店舗(21年2月末時点)、利用ポイントは2020年度第3四半期までの累計で1824億ポイントとなっている。dポイントはどのように進化していくのか。
“日本一ワクワクするポイントに”がコンセプト
dポイントでパートナーの課題解決へ
携帯電話の購入などに利用が限定されていた「ドコモポイント」が、街のお店で使える共通ポイント「dポイント」としてスタートを切ったのは、2015年12月。主要共通ポイントサービスとしては最後発と言える。それから約5年、dポイントを導入する企業が増え、使える場所、利用者数共に急速に拡大を続け、今や業界最大級の共通ポイントになった。
NTTドコモの石井清信・パートナービジネス推進部長は、「dポイントは『日本一ワクワクするポイントに』というコンセプトを旗印にスタートしました。日本最大級になっても、もっともっと“ワクワクする”を追求したい」と語る。
石井清信 パートナービジネス推進部長
兼 プロモーション部次長
「不可欠なのは、われわれがパートナー様の重要なマーケティングパートナーになることです。dポイントクラブ会員の行動や属性データ、位置情報、キャンペーンの参加履歴などのNTTドコモの持つ情報と、パートナー様が自社で保有する情報を掛け合わせると、ターゲットをより正確にセグメント化でき、豊富なメディアで効果的にアプローチできます。こうした取り組みがパートナー様の課題解決につながるのです」(石井部長)
例えば、バラエティー雑貨を販売するパートナーとは、dポイント利用者情報を基にメーカーの特定商品の販売促進を実施した。具体的には、パートナーで過去に対象商品を購買したdポイント利用者の履歴と、dポイントクラブ会員の各種データを活用し、対象商品との親和性が高く、興味を抱きそうな利用者をAIで拡張しながらセグメント化した(許諾済みの利用者のデータに限定)。
「その上で、対象商品のdポイント還元キャンペーンを企画し、デジタルメディアでアプローチをした結果、対象商品の売上数量が大幅に伸長しました。この取り組みはメーカー様にも大変ご評価いただきました」(石井部長)