テレワークで浮上した課題、従業員の働き方をどう「見える化」する?

『NEC 働き方見える化サービス Plus』導入事例 イー・アンド・エムの場合
テレワークで浮上した課題、従業員の働き方をどう「見える化」する?東 正宜氏(左) イー・アンド・エム 執行役員 開発本部本部長 兼 海外事業推進室室長
大坂智之氏(右) NECソリューションイノベータ プロフェッショナルフェロー

コロナ禍でテレワーク(在宅勤務)が一気に広がる中、企業のマネジメント層から「従業員の勤務状況や業務の進捗状況が見えない」「コミュニケーションが取れない」といった声が増えている。そうした課題を解決するために『NEC 働き方見える化サービス Plus』を導入したのがイー・アンド・エムだ。狙いや活用法などについて、同社開発本部の東 正宜本部長と、同サービスを開発したNECソリューションイノベータの大坂智之・プロフェッショナルフェローに聞いた。

テレワークで浮上した課題、従業員の働き方をどう「見える化」する?イー・アンド・エムの宮崎事業所
同社URL: https://www.eandm.co.jp/

チームの勤務状況を総括的に可視化するツールが必要に

――イー・アンド・エムでは『NEC 働き方見える化サービス Plus』の導入前に、どのような課題や悩みを抱えていたのでしょうか。

 ソフトウエア開発の受託事業が主力の当社では、グループ全体の従業員約600人のうち、およそ8割がSE(システムエンジニア)です。業界全般にいえることですが残業が多く、当社も7年前から働き方改革の一環として作業時間逓減活動などに取り組んできました。

 その結果、7年前に比べ残業時間を約30%削減できていたのですが、2020年初めに発生した新型コロナウイルスの感染拡大によってテレワークが急務となり、新たな課題や不安が浮上しました。取引先に常駐している従業員も含め、テレワークが常態化すれば、作業効率の低下や残業時間の増加、コミュニケーション不足による生産性の低下などが生じるのではないか、といったことです。さらに、当社では毎年40人程度の新卒を採用しており、入社1~3年目の若手社員の育成が遅れかねないことも懸念材料でした。 

 このような課題を、既存のリモート会議システムやメッセージ交換を含めた統合グループウエア、全パソコンの操作ログを収集するセキュリティーソフトを活用して解決できるかどうかを社内で検討しました。その結果、プロジェクト単位で編成されるチームの勤務状況や業務進捗状況などを総括的に可視化するツールが新たに必要という結論に至りました。

――大坂さんは取引先の働き方改革を支援し、自社内でも働き方改革推進リーダーを務めていますが、同様の課題を抱える企業は増えていますか。

大坂 そうですね。緊急事態宣言の影響もあり、多くの企業でテレワーク下の勤怠管理や作業内容の可視化、長時間労働の抑制、コミュニケーションの活性化などが喫緊の課題となっています。そうした課題を解決するサービスが「NEC 働き方見える化サービス Plus」で、勤務時間管理やタスク管理、休暇管理、働き方分析などさまざまな機能を提供しています。

 もともとこのサービスはコロナ禍以前に、当社のチームのメンバーが自分たちの働き方を見直すための現場改善活動をきっかけとして開発したものです。それが口コミで社内に広がり、改善を重ねながら、18年4月から全社で導入。今では全社員(約1万3000人)が利用しています。なお、NECグループ全体としても2021年5月現在約5万人の利用が進んでいます。

 こうして誕生した背景もあり、単なる勤怠管理というよりも、“メンバーの勤務状況や業務の進捗状況などをチーム内で共有するツール”というコンセプトに賛同していただける企業の導入が多いですね。

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