学部・学科の再編や
コース新設も盛ん

 一方で、それ以外の学部・学科の新設・再編も相次いでいる。従来型の学問領域を超える分野が、新たに探究すべき学問領域となってきている。

 これは専門性やスキルへの社会的ニーズが高まってきたことに応えるもので、新コースの設置も盛んだ。企業などが即戦力を求める動きに対し、多様なコース分けでニーズにきめ細かに対応する人材育成を大学側も意識していると考えられる。

「いわゆるカタカナ学部をはじめ新設の学部・学科が増えた結果、そのバリエーションは以前の数倍にもなっていると言われます」と語る安田常務は、「先入観にとらわれず、内容重視で新たな取り組みに注目してほしいものです」と、注意を促す。というのも、内容を確認することなく名称だけで「何か新奇なものを追いかけているだけだろう」と思い込むと、せっかくの勉学のチャンスを失うことになりかねないからだ。

「併願校を選ぶときにも、同じ学部・学科名だけを探すのではなく、学習の内容まで踏み込んで調べていただきたい」と、安田常務は念を押す。受験生も、その6割以上が志望校を選ぶ際に「学部・学科・研究内容」を重視している(表2)。