まず、分割するという方法がある。1980年代後半、ニューヨーク・ヤンキースはスター外野手のリッキー・ヘンダーソン氏に6桁の契約金を送ったとされる。伝説によれば、数カ月後、球団の監査担当者がこの契約金の小切手が換金されていないことに気付き、球団幹部がヘンダーソン氏に電話をかけて小切手の換金に問題があったのかと尋ねた。「問題ない」とヘンダーソン氏は言い、「マネーマーケットの金利が上がるのを待っているだけだ」と答えた。
金額が大きければそのことに意識が向いて、判断を間違えるのではないかという不安を感じるかもしれない。あなたがヘンダーソン氏ほど変わり者でないにしても、そうした場合に判断を先送りするのは少しもおかしいことではない。
大きな決断は小さく区切ろう。例えば、元の金額の12分の1を毎月投資するなど、時間をかけて同じ金額を投資しよう。そうすれば間違ったタイミングで多額の投資をしてしまったとか、ちょうどよいタイミングで投資したのに額が少なすぎたという後悔をできる限り小さくできる。
公約するという方法もある。人前で約束したほうが物事は変えやすい。筆者は、IRAに保有しているお荷物のファンドを元日までに処分することをここに宣言する。
読者の皆さんはウォール・ストリート・ジャーナルで自分の決意を発表することができなくても、家族や友人に対して同じような約束をすることはできる。
いっそのこと数人の親しい友人とグループを作って、ポートフォリオの整理に一緒に取り組んではどうかというのがクライダー教授の提案だ。そうすればそれぞれが他の人に自分の判断を説明することになり、面白くない雑用が社交になる。一緒に運動する仲間がいれば、ジムに通う回数が増えるだけでなく、ジム通いが楽しくなるのと同じだ。



