キャリア形成における一人一人のオーナーシップの重要性
最後に、「キャリア形成における一人一人のオーナーシップの重要性」について議論がなされた。田中氏は、キャリア×オーナーシップの大切さを強調。多様化するからこそ、自分のキャリアを一度、棚卸しして自分の強みとどんなことで貢献できるかを考え、自身のキャリアに対してオーナーシップを発揮することの重要性を語った。
3人のパネリストは、組織任せにするのではなく自分で主体的にキャリア形成をすることの必要性、そして自分が最も強みを発揮できる場所を探すことが大事であること、自分の役割や使命をしっかりと考え、責任感を持って追求していくことが大事であることに言及した。
稲葉氏は、私たち人間は、水や空気や石油などと同様、社会や地球や未来をつくる大切な資源と前置きし、資産=ヒューマンキャピタルを会社に預けるのではなく、自分自身で人的資源の運用ポートフォリオを組める時代であると主張。他者とのコミュニケーションの中から見つける自分の強み、指針(ものさし)の見つけ方、自分らしさを見つけるために刺激のある場所に身を置くという手段について述べた。
最後に田中氏は、現在の企業は自ら主体的にキャリア形成をしていくことができる企業と、残念ながらそれを抑え込む企業に二極分化しているという見解を述べ、歴史的転換期だからこそ、キャリアオーナーシップを応援してくれる企業群に入っていくことの重要性を話した。それを受けて稲葉氏が、私たちが人的資源を提供し、その資源を使う企業側もフェアに対話をしながら一緒に持続的成長を目指す「フェアトレード」ができる企業かどうかを見極めることの重要性を話して、パネルディスカッションを終えた。
なお、Amazonキャリアデーの全イベントプログラムは以下の通り。
1. アマゾンジャパン社長 ジャスパー・チャンあいさつ
2. 座談会 #1「キャリアのスタート、Amazonの新CEOからのアドバイス」
Amazonの新CEO、アンディ・ジャシーがキャリアと現在に至るまでのステップを自身の経験とアドバイスを交えて紹介する。
3. 座談会 #2「Amazonで実際に働く社員による座談会」
現役のAmazon社員である、佐藤涼子(フルフィルメントセンター・サイトリード)、藤本剛志(AWS事業開発本部クラウドエコノミクス部長)、ベッキー・イェ(ヘッド・オブ・オートメイティッド・マーケティング)の3人が、Amazonの文化やAmazonが提供する多様なキャリアの機会について話し合う。
4. 座談会 #3「Amazonの面接」
Amazonで特別のトレーニングを受けた面接官である「バー・レイザー」が、 Amazonでの面接の特徴を紹介、理想の仕事に就くために必要なヒントやコツを話す。
5. 第7回Amazonアカデミー「時代の転機を迎える日本社会、これからのキャリアと自分らしい働き方とは」
法政大学教授の田中研之輔氏、一般社団法人Public Meets Innovationの石山アンジュ氏、NPO法人GEWELの稲葉哲治氏を招き、新たな働き方や職場の多様性の促進が求められている時代における新しい働き方やキャリア構築について議論する。
6. その他:
Amazonについての意外なファクト、社員のインタビュー動画など。
https://www.youtube.com/watch?v=bziup-vYk2o&t=18s