自律的な学びを支援する、多彩なテーマを持つ「3時間研修コース」
――リクルートマネジメントスクールは、そうした時代の変化に対応したプログラムを用意されています。このスクールの特徴とは?
櫻井 「リクルートマネジメントスクール」は、50年以上の研修提供の実績を持っています。そして、その研修のノウハウの蓄積を基に従来の階層別研修に加えて、自律的な学びを支援する選択型の「3時間研修コース」を用意しているのが特徴です。このコースでは、定番のビジネススキルに加えて、変化の時代に求められるクリエイティブスキルや思考法、セルフマネジメントなど、幅広いテーマの講座を100本以上ラインアップしています。講座の多くはオンラインで受講可能で、場所の制約がなく全国から参加いただけます。
コースを開発するに当たって、私たちは学びのテーマ領域をマトリクスで考えています。縦軸に「人生」「仕事」、横軸に「マネジメント」「クリエイト」を置き、それぞれ四つの領域でコースを考えています(下図参照)。例えば「仕事・クリエイト」の領域では、イノベーションやクリエイティブシンキングのテーマを、「人生・マネジメント」の領域では、アンガーマネジメントやマインドフルネスなどのテーマをラインアップ。講師陣は各専門領域で豊富な経験を持つプロフェッショナルで、「分かる」のではなく「明日から使える」を意識してコース設計をしてもらっています。
学びのテーマ領域
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また3時間研修コースの特長として、チケット制サービスがあります。管理者が受講回数分のチケットをウェブ上で購入し、受講者へ配布することで、本人がスキルアップしたいコースを選択し受講することができます。受講したいコースを自身で選択できるため、本人の意欲も高まり、職場での実践や活用につながりやすい。また人事の担当者にとっては、受講者へ一斉にチケットを配布できるため、運用負荷の軽減にもつながります。チケットの価格は1枚1万5000円(税抜き)で、10枚セットだと1枚当たり1万2000円となり、お得に受講できます。
「気づき」と「実践」を促すためにライブやグループワークなど
多彩な方法を取り入れている
――3時間研修コースは、基本的に双方向のライブ型なのですね。
三坂 ライブ型であることが、大きな特徴だと思います。録画された動画配信と比べると、双方向の学びであるため、緊張感や一体感がまったく違います。自分がその場に参画しているという実感を持てて、集中力が高まります。私も3時間研修コースを担当していますが、受講者にはどんどん質問をぶつけていきます。しゃべってもらう、書いてもらう、というアウトプットが大事で、参加者には受け身ではなく、常に“中腰の姿勢”で受講してもらっています。
櫻井 私たちが提供している研修では、受講者の内発的な「気づき」を促したい、という強い思いがあります。そのために、講師の方々にはディスカッションやグループワークを多く取り入れてもらい、受講者の“気づき”を促してもらっています。例えばマネジメントについて学ぶコースでは、マネジメントの知識を一方的に教えるのではなく、受講者に対して問いを投げかけ、ご自身の経験やこだわりを表出させ、それがマネジメントの知識とどうマッチするか、あるいはどうズレているか、その「気づき」を持ち帰って、実践につなげてもらうのです。こういった気づきの有無が、動画配信等のサービスとの違いと考えています。
――公開型研修サービスというのも好評だと伺っています。
櫻井 リクルートマネジメントスクールでは、階層別研修でも1人から受講できるため、他社の受講者と異業種交流をしながら学べるというメリットがあります。この業界では、階層別研修というと、企業に講師を送り込むインハウスという形態がありますが、それと同じものを公開研修コースとして設定しています。企業によっては、インハウスでも可能だけれど、外の刺激を受けてほしいからと、あえて当スクールの公開研修コースを受講させるというケースも多いですね。