参加費一部負担でも、200人の枠に1300人が殺到した企業も
――スクール利用者の評価について教えてください。どのような声がありますか?
櫻井 ある企業からは、これまで社内の集合研修には見向きもしなかった何人かの社員が、自分から「この講座を受けたい」と申し込みをして、その後も定期的に参加しているという話を聞きました。具体的な社員の声として、「社外の方とグループワークを行う中で、自分にないものに気づいた」「普段と違う環境で学ぶことで頭も気分もリフレッシュできて、仕事にもいい影響がありそう」「楽しみながら学べたので毎月でも参加したい」などがあったそうです。
また別の企業では、最初の募集でコースを選択できる期間を3カ月間とし、200人の枠でスタート。就業時間外で参加費一部負担としたため、最初はどれだけ手が挙がるか不安があったそうですが、結果的に約1300人の応募が集まったため、急きょコースを選択できる期間を4カ月に延長、枠も300人に増やしたといいます。こうした評価の声を聞くと、自律的に学ぶことのできる選択型研修のニーズがいかに多いかが改めて分かります。
――講座をこんなふうに利用するともっと効果があるはずだ、という提案はありますか?
櫻井 一つの提案として、上司と部下の面談とセットで使っていただく方法があります。例えば、面談で「論理的思考力が弱い」ということが課題になったら、上司が部下に「こういう講座があるから受けてみないか?」と、ロジカルシンキングの受講チケットを渡してみる。単に「論理的思考力を上げる努力をしろ」と助言するより、よほど有意義だと思います。チケットを介在させることで会話が生まれ、部下の自律的な成長を促すこともできるわけです。
三坂 これは私の講座でもよく見掛けるケースなのですが、チームで参加すると大きなメリットがありますね。例えばスタートアップしたてのベンチャー企業や中小企業の社長、役員、社員が4~5人で一緒に受講すると、共通の知識や認識を持つことができます。つまり“共通言語”を会社に持ち帰って、議論できるようになる。同じ講座を受講することで、チームビルディングや生産性の向上に役立つのです。
櫻井 いずれにしても選択型研修は、自律的な学びを促すために大きな武器になります。Eラーニングで受け放題のようなシステムもメリットは多々ありますが、どうしても利用率を上げることが目的になり、ともすると、本来の自律的な学び、と相反する動きをする必要が出てきます。学びたい社員だけに配れるチケット制は、学びたい人に届けられるため、使い勝手が良いと評価頂けています。また、昨今叫ばれているジョブ型人事制度においては、自律的に学ぶことがセットで語られることも多く、相性がいいはずです。リクルートマネジメントスクールでは今後も、時代の変化に合わせた講座を開発しながら、一人一人の課題に合った自律的な学びを支援していきたいと考えています。
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎 ウエストタワー7F
https://www.recruit-ms.co.jp/
リクルートマネジメントスクール
https://www.recruit-ms.co.jp/open-course/
0120-878-300
受付/8:30-18:00/月-金(祝祭日を除く)