3098社の企業が寄附を行い、956の地方公共団体が寄附を受領

 企業版ふるさと納税を利用する企業は年々増えている。21年度の寄附実績は、金額が前年度比約2.1倍の約225.7億円、件数が約2.2倍の4922件となり、金額・件数共に大きく増加した。また寄附を行った企業の数は3098となり、前年度と比較して約1.9倍に増加。寄附を受領した地方公共団体の数は956となり、前年度と比較して約1.8倍に増加した。

 企業版ふるさと納税制度を活用する場合、企業側にはさまざまなメリットがある。税額控除に加えて、地方創生のための寄附を行うことで、社会貢献を行う企業としてのPR効果を期待できる。また、寄附をきっかけに地方公共団体と新たなパートナーシップを構築することができ、地域の環境保全や脱炭素などに係る取り組みを応援すれば、SDGsやESGに寄与することができる。企業の中には、被災地復興の取り組みに寄附を行ったり、創業地や縁のある地への恩返しとして寄附を行うケースもある。

 内閣府では、企業版ふるさと納税制度の活用促進に向けて、関係府省との連携などによる企業へのアプローチを強化しているほか、内閣府主催のマッチング会を定期的に開催。加えて、地方公共団体が主催する地域別のマッチング会の開催支援も行っている。

(表彰式と同時開催した、地域別マッチング会の様子はこちら<https://cpriver.jp/column/5827/>)

 内閣府地方創生推進事務局の塗師木(ぬしき)太一参事官補佐は、「企業版ふるさと納税制度の裾野が広がっていますが、伸びていく余地はまだ大きいと考えています。マッチング会などでは、地方公共団体からの魅力的な地方創生のプロジェクトが数多く見られます。地域貢献によるイメージアップなど、企業側が受けられるメリットは大きく、企業の継続的な発展に寄与する制度としてぜひ活用していただきたい」と期待を込めて語る。

 自社のブランド力の向上に大いに役立ちながら、寄附という形で地方創生を応援できる「企業版ふるさと納税」。あなたの企業もこの“社会貢献”に取り組んでみようではないか。