シリーズ最大規模の「SOSiLA中央林間」。希少性の高い危険物倉庫も併設
消費地近接型のため周辺の環境に対する配慮も怠らない。シリーズ最大規模の「SOSiLA中央林間」を例に挙げると、地域社会との共生を重視し、敷地東側をセットバックして敷地と車道との間に自主管理歩道を設置。近隣住民からは「とても歩きやすくなった」との声が届いているという。さらに敷地の北西側にはシンボルツリーと円形のベンチを配置した小さな公園「ポケットパーク」を設けて、歩行者が休憩できるスペースをつくった。
環境への配慮という視点では、太陽光パネルの設置、日本の物流施設において初の試みであるスマートガラス「View Smart Windows」の導入がある。スマートガラスは、空調や照明によるエネルギー消費を最大20%削減する効果が期待でき、ブラインドを開閉する人的作業負担も軽減する。海洋放棄された漁網と海洋プラスチックごみを素材とした再生プラスチック家具の採用も環境重視姿勢の表れだ。
「倉庫内で働く方への配慮も重要視しています」と矢野健太郎副ユニット長は力を込めて話す。建物内に配置されたラウンジには、無人売店やフリーWi-Fi、無料コンセント、個室ブース、パウダールーム(女性トイレ)、屋外テラスなどを設置し、入居する企業の従業員が快適に働ける環境を用意した。
住友商事 物流施設事業ユニット 副ユニット長 開発第3チームリーダー データセンターチームリーダー 矢野健太郎氏
なぜ同社は、このような先進的な物流施設を企画できるのか。矢野副ユニット長は、「当社は用地取得から設計・開発、営業、管理・運営まで担当者が一気通貫で行っているため、お客さまの声を次の開発に生かすことができるのです」と打ち明ける。
労働環境に配慮した先進的な取り組み。休憩時間にくつろげるラウンジ(上)、エントランス壁⾯に⾃然由来の素材にこだわったグリーンウオールを設置(下)