従業員の“生きがい”と“働きがい”を育み持続的に成長する組織へ「健康経営大会議」

人材確保や定着のため、昨今注目を集めている社員の「ウェルビーイング」と「健康経営」の実践。その進め方と成功事例について、識者や企業経営者たちが語り合う恒例のリアルとオンライン同時開催のイベント「健康経営大会議」(主催:ダイヤモンド社メディア局、協賛:アクサ生命保険)が、今年も8月30日に開催された。その内容の一部を紹介する。

「やる気」を褒めれば
おのずと結果が付いてくる

 最初に登壇したのは、元サッカー日本代表で、現在は腸内細菌の研究を行うベンチャー企業、AuB(オーブ)の代表取締役CEOを務める鈴木啓太氏。

「人生という時間軸でゴールを描くとき『生きがい』や『働きがい』が創出される」と題し、自身のプロサッカー選手時代の経験を踏まえて、社員を成長させるリーダーシップの在り方を講演。また自身が経営者となってから試行錯誤する中で「会社の目的や理念」と「従業員の人生の目的」が完全に一致するのは難しいものの、寄り添うことができれば、良い企業になれるという考えを話した。

 まず鈴木氏は現役時代に所属していた浦和レッズが2011年、J2降格の危機に瀕していたため監督として招聘した元ユーゴスラビア代表のミハイロ・ペトロヴィッチ氏(現・北海道コンサドーレ札幌監督)のエピソードを語った。

 鈴木氏は、「ペトロヴィッチ氏の指導によって、若手選手がみるみる成長し、チームの成績も上がりました。おかげで降格の危機を免れ、強いレッズがよみがえったのです」と明かす。

従業員の“生きがい”と“働きがい”を育み持続的に成長する組織へ「健康経営大会議」元サッカー日本代表/AuB代表取締役CEO
鈴木 啓太
1981年生まれ、静岡県出身。2000年浦和レッズに入団。06年にはJ1優勝、07年AFCチャンピオンズリーグ優勝を経験。06年オシム監督率いる日本代表に選出、唯一全試合先発出場を果たす。15年の現役引退後は、実業家に転身、AuBを設立。「すべての人を、ベストコンディションに」というミッションの下、現在注目が集まっている“腸活”に関わる研究を8年以上行っている。

 *健康経営(R)はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。