外食産業に欠かせない食品包材や消耗品のディストリビューター。創業76年の安定企業で、ワーク・ライフ・バランスを重視する。近年は医薬品や介護用品にも領域を広げ、取扱商品は10万点以上に及ぶ。取引先のニーズに合わせた「開発受注」の営業スタイルを武器としている。

業界メジャー。「人」×「提案」で、無限大の容器包装。「#映える」をプロデュース水野産業
水野 潤 代表取締役社長

 ファストフードやコンビニ、ファミレスなどで私たちが何げなく使っている紙コップや包装紙、総菜や弁当の容器。それらの多くに水野産業の商品が使われている。業態は、総合ディストリビューター(商社)。クライアントが求めるニーズを的確に捉え、最適な商品を開発し、自社のロジスティックシステムを通して、迅速に供給している。

業界メジャー。「人」×「提案」で、無限大の容器包装。「#映える」をプロデュースディストリビューターとして、顧客のニーズをくみ上げメーカーから商品を仕入れる。顧客が何を必要としているかを、日常の営業活動の中で模索し、提案をし続けている
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「創業は1948年で、当初は紙の仕入れと販売を行う商店でしたが、50年ごろから食品包装に進出。自社工場を持つメーカーではありませんが、取引先のニーズに合わせて商品を開発し供給するという“開発受注”という独自の営業スタイルを継承しています」

 そう話すのは水野潤社長だ。

 ターニングポイントは70年代、米国のベーカリー工場の視察でヒントを得た、外食チェーンの紙製帽子「クリーンキャップ」の製造だった。その品質の良さが評価され、ハンバーガーの包装紙など、使い捨て紙加工品の分野に本格的に進出。また大手牛丼チェーン向けにPSP(発泡ポリスチレンペーパー)を材料にしたテイクアウト用の容器も開発するなど、外食産業の隆盛に合わせて業績を伸ばした。