医薬品業界や医療業界の
課題解決に取り組む

 国内では依然として医薬品の供給不足が続いており、社会問題化している。さらに海外に比べ新薬が日本市場で入手困難になるドラッグ・ラグ/ロスの問題も顕在化し、日本はグローバルな医薬品研究開発において、優先順位が低くなる傾向にある。この背景には薬価政策を含むさまざまな構造的要因が存在している。

「このような状況を踏まえ、日本政府は対策を打ち始めています」と福神社長は解説する。

 また、2024年4月からは医師の働き方改革関連法が施行され、時間外労働の上限規制が開始。医療現場でも効率的な労働環境の実現が求められている。こういったさまざまな課題に対して、アルフレッサも各種サポートを推進しており、同年4月には総勢100人に及ぶ「ソリューション&イノベーション(S&I)事業部」を新設した。

「当社で作ったシステムを提供したり、スタートアップと協業したりするなど、医療現場の効率化や質の向上につながる医療DX(デジタルトランスフォーメーション)をお手伝いしていきます」と福神社長。S&I事業部のメンバーがけん引役となりデジタル活用について啓発し、医療プロセス変革を支援する。

「これまでは医薬品の供給に関わる課題解決に努めてきましたが、今後はそこから“はみ出し”、業界の改革にチャレンジしていきます」と福神社長は意気込む。

 オンライン診療・服薬指導の導入支援、医師や製薬会社などが利用できるチャットツールの開発・提供、処方箋画像の事前送信による薬局予約サービス、企業内診療所の完全オンライン化などに取り組んでいる。