新ブランドで加速させる
人財尊重ベースの好循環
先ほど触れたように同社は、22~25年度を対象とする中期経営計画のアップデートを23年度に行った。見直しの大きな柱は、新たなビジネスモデルの創出の強化。狙いは、現状に安住せず変化を通じて成長を実現させるJSOLであり続けることにある。
「コアビジネスで日々お客さまと接している現場からは多種多様なアイデアが生まれてくる。それを新しいビジネスへ育てていくことを目指して、社内インキュベーションの制度を整備し、その進み具合が社内でよく見えるようにしました。アイデアの募集は24年度に始めて目標は年間200件でしたが、当初の数カ月で160件に達しました。チャレンジする姿勢が社内で旺盛であることに意を強くしています」(永井社長)
23年度から進める新ブランドの策定も、これまでの成長をこれからの成長につなげようとする取り組みだ。社員が各自の個性を発揮することで夜明けが訪れることを示すグラフィックは、高い岩壁の頂で朝日を迎えるクライマーの姿を映したキービジュアルとともに、JSOLの実績と意気込みを伝えてくる。
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新たなブランディングには、IFSCクライミングワールドカップのボルダー種目で24年の年間王者に輝いたスポーツクライミングの安楽宙斗(あんらくそらと)選手の所属企業となったことも含まれる。壁に打ち込まれたホールドを道しるべに最善のルートを組み上げて迅速な完登を目指す若き賢者アスリート、安楽選手。その姿は、「今はない、答えを創る。」というJSOLのブランドメッセージと見事に重なり合う。
新ブランドの策定には幾つもの狙いがあるが、その中で特に大きいのは人財の獲得だという。同社は今、キャリア採用の強化に乗り出しており、新ブランドを広く浸透させることが、新しいキャリア人財の確保を後押しすると考えている。では、新卒採用は? 永井社長は次のように明かす。
「新卒採用にもこれまで以上に力を入れており、さらに多くの皆さんにJSOLに興味を持ってほしいと考えています。働く場、成長する場、社会に貢献する場として、この会社がありますし、知ってもらえれば当社を志望する方がさらに増えるという自信があります」
株式会社JSOL
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