建設資材の専門商社として、創業90年以上にわたり築き上げてきた信頼と実績を誇る山本商会。豊富な商品と迅速な供給体制を持ち、建設現場から圧倒的な支持を受けている。3年前に5代目社長が就任、さらなる成長に向けて改革プロジェクトを推進中だ。

首都圏で最大級の規模を誇る、建設資材の専門商社山本商会
山本祥公(よしまさ) 代表取締役 社長執行役員

 1929年、厄よけで有名な川崎大師の地で創業した山本商会。日用品や工具を扱う金物屋としてスタートし、高度経済成長期に事業を拡大。南関東エリアに販売会社を次々と展開し、93年に現在の4支店(東京・神奈川・千葉・関東)の組織体制になった。

「一言で言うと建設資材の専門商社です。仮設資材から専門的な建設資材まで、建物を造る上で必要不可欠な商品を安定的に供給。仕入れ先は150社を超え、10万点以上の豊富な商品をラインアップしています。納品先は、大手をはじめとする総合建設会社や土木・設備関連会社。建設資材の商社では首都圏で最大級の規模を誇り、日本のまちづくりの一端を担っています」。そう説明するのは5代目の山本祥公(よしまさ)社長だ。

首都圏で最大級の規模を誇る、建設資材の専門商社迅速な配送を実現する機動力が同社の強み。本社近くの大師本町倉庫にも約500アイテムの資材がそろう

 同社の強みは、いかなる要望に対しても迅速に対応できること。豊富な在庫を持つ19の営業所・出張所があり、営業マンも約80人いる。配送においては、自社グループで物流会社を抱え、万全の配送体制を敷いている。

「当社にとって、配送は命。建設現場には在庫するスペースが限られているため、その日に使うものはその日に注文することがスタンダードになっています。朝9時までの注文は午前中のうちにお届けします。大規模な建設現場によっては、1日最大4回の配送を行います。建設現場では、資材がなくて工事が止まってしまうのが最大のリスク。避けなければならない事柄の一つになっています。そのためネジ1本でも迅速にお届けしています」

 山本商会では、首都圏で常時4000〜5000の建設現場を担当。建設業界では「困ったときは山本商会に頼めばなんとかなる」という評価が定着しているという。近年は建設資材の配送だけでなく、取り付けを伴う工事契約も積極的に請け負っている。