経費精算の工数が半減、年間7500時間を削減

栁沢氏は以下で示す数値を見せながら、その効果を説明する。

「既存の経費精算システムから『TOKIUM経費精算』に移行後、交通系ICカードとの連携、スマホ申請による電子化などによって、申請者・承認者・経理部担当者を合わせると約40%の工程が削減できました(図1参照)。これをマンアワー(仕事を1人で全て行ったと仮定したときの作業時間)に換算すると、年間7500時間弱、約50%の削減効果となります。また、電子化することによって経理部では、領収書の保管に関わるコストも削減できました」

現場の申請者からも好評で、店舗会計担当者からは「出金業務がほとんどなくなり、すごく楽になった」、外出の多い職種の従業員からは「ICカードの読み取りが便利で、入力の手間がなくなった」「モバイルSuicaではデータをワンクリックで呼び出して一気に登録できる」といった声が聞かれるという。業務効率化とともに、従業員のストレス減少、満足度向上にもつながっているわけだ。

また経理部にとっては、業務効率化や法令対応に加え、経費精算データが可視化されたことで、利用状況の分析や対策を立てやすくなったと望月執行役員は話す。

「店舗での金庫出金、および立替経費を少なくするということを目標に、例えば、各店舗で支払っていた商店会の会費を本部から払うようにしたらどうかとか、店舗で使用する消耗品などの購入を、通販事業者と本部が契約してはどうかなど、金庫出金しないで済む方法のアイデアが出るようになり、それを今検討している段階です。立替経費は可能な限りなくし、最終的には金庫出金、金庫自体もなくしたいと考えています」

たとえ小口であっても、現金の出入金は気を使う業務であり、ただでさえ忙しい現場では大きな負担となる。店舗での金庫出金を減らしていくことは、店舗運営の効率化に直結するといっていいだろう。

最後に望月執行役員は、TOKIUM経費精算を導入した所感をこう語った。

「従業員の多い企業で、まだ経費精算を手作業でやっているのであれば、TOKIUM経費精算を導入しない選択肢はないと思います。多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)推進で苦労していますが、経費精算システムは導入のハードルがあまり高くない。今後は、こうした経理のルーティン業務をどんどん電子化し効率化することによって、より付加価値の高い業務、会社をより良くしていくための業務にシフトしていくことが重要です」

●問い合わせ先
株式会社TOKIUM
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